「箱根」温泉もストップ!? 泉源は立ち入り禁止―旅館・保養所「湯量が減ってきた」

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   気象庁はきのう6日(2015年5月)、火山性微動が続く箱根の大湧谷付近の噴火警戒レベルを「2」引き上げ、周辺の県道や遊歩道も立ち入り禁止にした。先月末に出された警戒発表でロープウエーはすでに止まっており、箱根の山は人気のないゴールデンウイークとなった。売り物の温泉までが止まる可能性もあるという。

「夜中にドーン、ドーンと音がした」「イノシシが減ってる」「硫黄がいつもより臭い」

   気象庁が警戒レベルを引き上げた根拠は火山性微動や地震の回数だ。4月26日に警戒レベル「1」としたあと微動・地震は減っていたが、おととい再び増加して116回を記録した。震源の深さは約5キロでこれまでより深く、小規模噴火の可能性が高まったと気象庁は判断した。

   山の異変を住民は、「夜中にドーン、ドーンと音がした」「イノシシがこの近辺だけ減ってる」「硫黄の臭いがいつも以上」「平均して温泉の温度が高い。2度くらい」とさまざまに感じていた。

   しかし、実際に噴火するかどうかはわからない。目に見えるのは大湧谷の水蒸気の噴出がいつもより格段に強くなっていること。ここが立ち入り禁止となると、箱根の温泉にとって大事である。1日4000トンを約400の旅館、保養所など送っている温泉源だからだ。

   谷には供給施設の機器や配管があり、毎日のメンテナンスが欠かせないが、これができなくなってしまう。旅館などはきのう供給会社から「7日以降は温泉が止まるかもしれない」と通告を受けた。すでに量が少なくなっていて、温度も下がっているという。会社はきょう2時間だけ立ち入って点検する。

   立ち入り禁止を知らずに来て驚く人がいたり、「恐いけどホテル予約してるし」と来た人、「空いてる」と喜ぶ人などさまざまだ。2キロ、3キロ離れた仙石原や強羅の温泉街に危険はないのだが、とにかく人がいない。しかし、小田原から熱海に抜ける道路は普通に車が走っているし、芦ノ湖の遊覧船も運航している。人は2、3割減、車は半減、外国人は10分の1だという。

過去の噴火では横浜まで火砕流到達

   箱根の地下で何が起きているのか。地震・火山学者の島村英紀氏は「噴火の前兆と思われる現象が起きている」という。「箱根は最後の噴火が3200年前で記録も何もありません。なぜ噴火したかもわからない。だから、観測していても、どこまでいったらどうなるかが予測できないんです」

   司会の羽鳥慎一「いつまで警戒したらいいかもわからないということですか」

   島村氏「去年の御嶽山のときも、火山性地震が増えて、いったん減って大丈夫かと思った時に噴火している。減っても安心じゃないんです」

   箱根の過去の噴火というのがもの凄い。溶岩ドームが吹っ飛んで、火砕流が横浜まで達したことがわかっているという。それでなくても、このところ各地で火山活動の活発化が伝えられる。蔵王山、阿蘇山、草津白根山、吾妻山・・・。

   羽鳥「箱根と富士山の関連はありますか」

   島村氏「学問的には関連を否定できないですね。25キロしか離れてないですから。ほとんど同時にできた兄弟みたいな山で、地下でマグマがつながっているという学 者もいるくらいです。富士山が同時に活発化することもありうるでしょう」

   そいつは大変だが、こうなると祈るしかないということかな。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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