茨城県取手市で15日(2015年4月)午前2時過ぎ、帰宅途中の男性会社員(47)がクロスボウ(洋弓銃)で右足ふくらはぎを撃たれた。男性は病院で手当てを受け全治2週間のケガだ。
矢は長さ約40センチ、直径8ミリで、射程距離は40メートルほどあり、ジュースの缶を貫通する威力がある。動脈などに刺されば出血死の可能性もある。
法律専門家「法的規制は難しい」
茨城県警は15日に市内に住む無職の男(36)を別の傷害事件の疑いで逮捕した。男の自宅からは被害者の足に刺さったのとほぼ同じ材質、大きさの矢6本とクロスボウのほか、白い乗用車が押収された。被害者は「足に激痛が走った直後に白い車が抜き去って行った」と話しているからだ。男は容疑を否認している。
クロスボウによる事件は過去にもあった。1993年10月には東京・板橋区でジョギング中の女性が背中を撃たれ全治2か月の重傷を負った。11年5月には青森・弘前市で57歳の男が親戚の女性の腹を撃ち殺害。13年3月にも神奈川・川崎市で19歳の少年が母親の頭を撃ち殺害する事件が起きている。
クロスボウの業界は購入者の身元を確認し、購買台帳に記録する自主規制を行っているが、現状はネットでノーチェックで入手できるようになっている。法的規制について、コメンテーターの菊池幸夫弁義士は「青少年保護育成条例で有害玩具に認定し規制する道はあるが、アーチェリーや和弓も似た機能を持っており、クロスボウだけ規制するのは難しいでしょうね」という。
文
モンブラン