背景に高齢者問題―苦情の大半はお年寄り
トラブル解消の道筋はあるのだろうか。子供の視点で街づくりの調査・研究をしている千葉大学大学院の木下勇教授はこう語る。「当事者同士の話し合いの場で、日本では反対というとネガティブとして捉えるが、問題を共有するきっかけと捉えたほうがいいと思います。反対には子どもたちの大きい声だけでなく、環境や高齢化などいろいろな理由があり、そういう問題解決を地域のなかで行ってくことが重要なんです。反対の声はそのきっかけで、そこから始めていくことができるのではないでしょうか」
ただ、この方法だけで問題が解決されるかどうか疑問も残る。子どもを見たくないというケースとは逆に、子どもたちが外部からじっと見られているため、カーテンを閉めるケースや保育園に無断でお菓子を差入したり、写真を撮られるケースもある。
木下教授は「(子どもと大人の)関係が分断されているような現代社会の噛み合わない問題を感じる」と指摘している。子どもに罪はない。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2014年10月29日放送「子どもって迷惑?~急増する保育園と住民のトラブル~」)