まさに、この罰当りめ! 11日(2014年6月)午前1時すぎ、東京都台東区浅草の浅草寺で「外国人風の男が仏像を壊している」と警視庁浅草署の交番に連絡があった。署員が駆けつけたところ、寺の敷地内でひびが入るなど破壊された仏像4体が見つかり、サウジアラビア国籍の慶応大の院生、モハマド・アブドゥラ・サード容疑者(31)を器物破損容疑で逮捕した。なぜ仏像を破壊したのか。イスラム原理主義者か?
慶応大の院生「他の寺でもやった」
黒宮千香子リポーターが浅草寺から伝える。「破壊された仏像は浅草寺の一角にある影向堂前に並べられた石像の地蔵菩薩像3体(高さ約60~90センチ)と、銅像の観音菩薩像(高さ約180センチ)です。台座から引き倒して壊していました。警察が付近を約1時間半捜索して、サード容疑者を逮捕しました」
サードは他の寺でも仏像を壊したと話している。日本へは2012年にサウジアラビアの国費留学生として来日し、川崎市幸区に住んでいて、近所付き合いがあまりないという。
司会の羽鳥慎一「被害にあった仏像は扉のない祠の中や野ざらしの状態で祭られていたといいますが、それらを台座から引きずり下ろして破壊するというのはよほどの意思がないとできませんよね」
中東研究の専門家「サウジアラビアは偶像崇拝には厳しい国」
コメンテーターの松尾貴史(タレント)は「衝動的にというよりは、もっと深いファンダメンタルな部分で何かがあり、犯行に及んだのではないでしょうかね」と推測する。国際政治学者で中東研究の第一人者・高橋和夫氏(放送大学)は、「サウジアラビアはイスラム諸国の中でも偶像崇拝には厳しい国です。それでも、国費留学生が留学先の文化遺産を破壊したというのは聞いた事がありませんね」という。