きれいに汚れが落ちて、ふわふわサラサラに乾いたの洗濯物は気持ちがいいが、がっくりくるのが、「せっかく洗ったのにシミが落ちてない」なんていう時だ。このシミ抜きに秘伝の技や万能漂白剤があった。
シミ抜きにはそれぞれ得意技がある。油性ペンのキャップが外れてポケットが真っ赤なんていうときに威力を発揮するのが住宅用洗剤で、もみ洗いするとかなり落ちる。血液のしみは大根おろしの汁、べったりついたガムは氷を上に乗せて硬くしてむしり取る。
もっと凄い奴が過炭酸ナトリウムだ。
洗濯槽のカビも取れてピカピカ
赤澤美恵子さん(宇都宮)はシミ抜きのスペシャリストだ。コーヒーとケチャップの茶色いしみがある白いTシャツを、40度のお湯2リットルに過炭酸ナトリウム大さじ4杯を混ぜた液に浸ける。
「お湯は過炭酸ナトリウムが溶けやすい40度です」
10分後に取り出したTシャツはしみがほとんど落ちている。さらに時間がたつと、薄っすらとコーヒーの黄ばみが見える程度になった。
「一度で落そうとすると生地を傷めますから、2~3回に分けて、このまま洗濯機で洗えばしみはきれいに落ちます」(赤澤さん)
ほとんどのシミ抜きがこれでいけるという。
過炭酸ナトリウムのすごいのはシミ抜きだけでないことだ。消臭、漂白、殺菌、油汚れ、さらには洗濯機の洗濯槽に40度のお湯10リットルに100グラム程度入れて20分ほど回すとこびりついたカビが浮き上がってきて、ピカピカになってしまうのだ。まさに万能洗剤というわけで、ホームセンターやドラッグストアーで「酸素系漂白剤」として売られている。
(磯G)