虎の尾を踏んだ安倍首相!「集団的自衛権」強行でちらつき始めた「辞職」の二文字

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

「美味しんぼ騒動」鼻血と福島原発事故まったく無関係と言い切れる根拠あるか?

   『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で30年以上も連載されている「美味しんぼ」で、原作者の雁屋哲氏(72)の福島県の放射能についての発言が波紋を広げている。

<「福島第一原発事故をテーマにした最近の2回分で、主人公が鼻血を出し放射線被曝(ひばく)と結びつけられたり、『福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと思う』との見解が述べられたりしている。
   実在の人物を絡めて表現されており、福島県や双葉町などが事実と異なるとして抗議や意見を表明した>(朝日新聞5月14日付)

   この中では、福島県双葉町の井戸川克隆・前町長も「福島に住んではいけない」と実名で語っている。さっそく、「風評被害を広げる」「鼻血を出した人間などいない」などという批判が小学館に殺到し、福島や自民党内からも「偏見を助長する」との声が上がっている。

   放射能怖くない派の『週刊新潮』はこの問題を取り上げ、「被曝で鼻血と喧伝した」雁屋氏を「犯罪的偏執」と口を極めて難じている。<「福島レベルの放射線の影響で鼻血が出ることありません」

と喝破するのは、放射線に詳しい松原純子・放射線影響協会研究参与である。

   「この場面の鼻血の原因で、考えられるのは、白血病になるほど大量被曝し、血小板が減少した場合です。(中略)福島の安全基準値である年間20ミリシーベルトでは、体の防御機構が働くので、遺伝子の切断が増えるとは思えません」>(週刊新潮)

   また、福島浜通りで活動するNPO法人ハッピーロードネット理事長の西本由美子さんという人を登場させ、こういわせている。<「(中略)昨年、初めて人間ドックを受けましたが、どこも悪くなかった。鼻血を出したことはないし、私の周りにもいません。あの漫画は幼子を持つ親や、お嫁に行けないのではと怯える娘さんたちの心を踏みにじっている」>

   私はまだこの漫画を読んでいないので、言う立場にはないかもしれないが、これだけは確かであろう。雁屋氏が福島で暮らし、取材を続けているうちに鼻血を出したこと。ここには書かれていないかもしれないが、福島県内の子どもたちに甲状腺ガンが増えていること。除染効果が上がっていないこと。

   鼻血も甲状腺ガンも福島第1原発事故による放射能の影響だと断定はできないが、まったく関係ないなどといい切ってしまっていいはずはない。イタイイタイ病や水俣病などの公害病を持ち出すまでもなく、国は三井金属鉱業やチッソの出す工場排水との「因果関係はわからない」といい続け、患者の数を増やし続けたことを忘れてはいけない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト