高級食パンが人気だ。スーパーやコンビニでも「ちょっと高め」のパンが売れていて、去年(2013年)6月に東京銀座にオープンした食パン専門店は連日30~40代の女性でにぎわっている。食パンを家庭でカリッと美味しいトーストにする「スゴ技」を紹介した。コツは他のパンに比べて多く含まれている水分をいかに逃がさないで手早く焼くかだった。
水分逃がさず高温で手早く焼くのがコツだった
宮下純一レポーターは東京・八王子市の工学院大学の山田昌治・応用化学科教授を訪ねた。持参した食パンを渡すと、山田教授は別室に消えた。2分ほど待つとこんがり焼き上がったトーストを持って戻ってきた。試食をする。「うん、外はパリパリで中はしっとり。美味しい。どうしたらできるんですか」
山田教授「このトーストは何で焼いたのでしょう。オーブントースター、フライパン、魚焼きグリルの3択です」
正解は「魚焼きグリル」。山田教授は「食パンは水分が40%ほどあります。この水分を逃さずに焼くのが美味しく焼く秘訣なんです。魚焼きグリルは家庭用調理器の中で一番高温になるので、表面の焦げ膜の中にしっとりする水分を閉じ込めることができるんです」
焼き方は簡単だ。余熱(強火)で30秒グリルを温め、片面を1分間、裏返して30秒焼くとちょうで2分。オーブントースターだと3~4分かかりますが、半分に時間で手早く焼きます。
宮下「魚焼きグリルだと魚の臭いが付きませんか」
山田教授「大丈夫です。余熱で温められているので、食パンの水分が一気に出て空気の流れが内側から外側になるため、臭いが付かないんです」