作家の乙武洋匡が4月1日(2014年)のエイプリルフールにちなんで「『障害者』も放送禁止用語リストに追加されるらしい」とツイッターに投稿したところ騙される人が続出したため、ネタであることを同日中に明かした。
乙武は「今朝のニュースを見てビックリ。今日から、『障害者』も放送禁止用語リストに追加されるらしい。これから身体障害者は、『身体に恵まれない方々』が正式名称になるのだとか。僕としては恵まれたと思ってるんだけどなあ…」と投稿した。
実際には、メディア共通の「放送禁止用語リスト」というものは存在せず各媒体が自主的に言い換えを行っているため、ネタであることが分かる。だが、ツイートにはエイプリルフールのネタであるという説明はなく、乙武は普段から障害者にまつわる問題に度々言及してきたとあって、信じる人が続出した。
こうした反応を受けてか、乙武は先ほどの投稿に「本日は、4月1日」と書き加えて再投稿し、ネタであることを明かした。続けて「午前中の『障害者』も放送禁止用語にというツイートは、もちろんエイプリルフールです」と改めて説明。その上で、
「しかし、いまの日本を見ていると、あながち冗談とも言いきれない空気となりつつあることを危惧しています。ただ、あのネタの内容に対して、多くのみなさんが反発してくださったことが、せめてもの救いです」
と、語った。
脳科学者の茂木健一郎は「げっ。ぼく、実は乙武さんの今朝のネタに、引っかかっていました」と騙されたことを告白した。