東京湾でわかめの名品が養殖されていることをご存じだろうか。「きょうは神奈川県横須賀市の三浦半島の付け根、新安浦漁港に来ています。春を知らせるこのわかめ、東京港の横須賀と横浜で養殖されているのです。葉の部分の切れ込みが浅くて肉厚でプリプリの絶品なんです」とレポーターの篠山輝信(タレント)が伝えた。
うどんに練り込んだり、おにぎりを巻いたり…しらすも和えてパスタもいける
新安浦で採れるプレミアムわかめは漁港の沖合に浮かぶ無人島「猿島」で養殖されている。周囲1・7キロの猿島は明治時代に砲台が築かれた要塞だった。いまだに自然が豊かで、周辺の海はリンや窒素が豊富なためジャンボわかめが年間100トンは採れる真冬のいまが旬だ。
収穫したわかめは形を整えて茹で、海水で冷やして干す。養殖漁師の譲原亮さんが黒々とした生わかめを熱湯に通すと一瞬で鮮やかな緑色に変わる。「茹ですぎると赤くなっちゃう」
ゆでたてを篠山ががぶりつく。「普段食べているわかめの味や食感とはまるで違います。肉厚タップリで、磯の香りが半端じゃないですよ」
養殖の途中で間引いた小ぶりなわかめ「さるひめ」もシャブシャブで試食した篠山は「うん、美味しい、柔らかい」
ここでは猿島わかめをさまざまな料理に利用する。「横須賀さるめん」はうどんにわかめを練り込んだ麺と、わかめたっぷりに揚げ玉が入ったわかめうどんだ。「わかめおにぎり」は細かく切ったわかめを炊き込んで握り、海苔の代わりにわかめで巻く。「わかめパスタ」はタップリのわかめとしらすの塩味風だ。そういえば、このあたりは釜揚げしらすが美味しいところでもあった。猿島わかめは塩漬けして乾燥させたものが180グラム350円で売られている。
(磯G)