鎧兜に陣羽織姿。頬に傷のある岡田准一のポスターがドアップになって、「黒田官兵衛と申す」「いよいよ始まった大河ドラマ。その黒田官兵衛のゆかりの地が福岡です」と福岡放送局・新井信宏アナの小芝居で「JAPAナビ」コーナーが始まった。福岡は関ヶ原の合戦の後に黒田官兵衛が徳川家康から授かった領地だ。けさ9日(2014年1月)のJAPAナビは大河ドラマの番組宣伝というわけなのだが、福岡には意外な「顔」があった。全国有数の「独身女性だらけの街」なのだ。どういうことか?
東京に出て行ってしまう男たち…男女比は1:1・3
福岡は全国の主要20都市の中で女性比率が最も高く、女性の未婚率もトップだ。たとえば、東京は男1に対して女0・95なのに対して、福岡は男1に対して女1・3となっている。街に出ても女性が目立つ。JAPAナビレポーターの金子貴俊(タレント)が「彼氏いますか」と聞くと、「いないです」という返事が博多美人から帰ってくる。
なぜこんなことになっているのか。九州大学大学院・佐藤剛史助教は「九州の男はみな東京を目指して出ていってしまうんです。女性の方は『ウチの家から出ていかんで』という親の意向もあって、九州中の女性が福岡に集中するのです」と説明する。
そんな独身女性向けビジネスが福岡にはあふれている。「女磨きの学校」があって、今までに1万人が受講したという。メーク術、ウオーキング、服のコーディネイト、コミニケーションの講座まで設けられていて、受講生は10代から20代が中心である。
「もともとは花嫁修業でしたけど、ファッションから食事の作法まで教えて頂けるんです。将来の旦那様にも恥を欠かせたくないので」と受講生は話す。早い話が、婚活スクールだ。
「シングルズバー」知らない同士の男女で相席…30分たったら席替え
「シングルスバー」も若者の街・大名に多い。看板に「コイカツ」「コンカツ」とある。オープンして10分で若者客で満杯になる。男女別々に入ってきた若者が相席で座り、たちまち打ち解けて乾杯となる。話が始まって30分たつと、店長が声を掛けて席替えになる。女性にとっては多くの人に出会え、相席となった男がイマイチでも、30分がまんすれば次の人と巡り合えるので気楽と好評だ。
「福岡は暮らしやすいけれど、出会いが少ないし、職場の8割が結婚してますから。女の子はほぼ独身で同世代なんです」(客の独身女性)
金子「いい男に出会う機会が少ないんですよ。全国で余っている独身男性は、めざせ福岡なんですよ」
井ノ原快彦キャスター「友だちが福岡に行って泣いているの。帰りたくないって」
(磯G)