都議会「百条委員会」強制権限で猪瀬知事追い詰め!辞任か不信任案か

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   東京都議会総務委員会はきのう17日(2013年12月)午後、猪瀬知事の5000万円疑惑に関する集中審議を打ち切り、百条委員会設置を検討することになった。「知事の答弁が信用できない」というのだが、追及の内容も締まらないものになっていた。

新たな疑惑―徳田前理事長が漏らした「東電病院買収」知ってたはず

   議員側やマスコミは知事の答弁が「二転三転」したというが、その内容は枝葉末節のことばかりだ。金を受け取って「真っすぐ自宅へ帰った」といっていたのが事務所に寄っていたとか、5000万円はカバンに入るかどうか、100万円の束だったのか1000万円の束だったのか。さらには、電話を受けたのが自宅か車の中か―。1年前のあいまいな記憶を突っついたところでたかが知れてる。

   それよりも、徳洲会との関係をえぐらないといけない。とくに猪瀬と東京電力と徳洲会の三角関係だ。東京都は株主として東京電力病院の売却を主張していたが、副知事だった猪瀬は追及の先頭に立っていた。東電は売却に踏み切ったが、徳洲会は入札に加わったものの、選挙違反の捜査が入り辞退している。

   この問題と5000万円がどう関わったか。猪瀬は「都が関わる問題ではない」といっているが、都議会が要求した関係資料は全面黒塗りで内容が全くわからないものだった。百条委員会への動きもこうした都の対応への反発もありそうだ。けさ18日の朝日新聞は、徳田虎雄前理事長が猪瀬に東電病院を取得する意向を伝えたという徳洲会関係者の話を報じているが、このあたりは極めてデリケートだ。しかし、都議会側に独自の追及データはない。

   百条委員会は地方自治法100条に定められた地方議会が設置する調査機関で、証人招致、記録提出などの強制権限があり、違反には罰則もある。石原知事時代に浜渦副知事がこれにかけられ、議会が刑事告発の圧力をかけて辞職している。

追及の自民党サイドの困惑「次の都知事候補がいない」

   司会の羽鳥慎一「これで辞職に追い込まれることはあるのでしょうか」

   政治アナリストの伊藤惇夫氏は「あると思います」という。「百条委員会には刑事告発、辞職勧告、不信任決議もついてまわる。これらを視野に入っていると思いますね。自民党は当初、知事が辞めなくても議会での主導権を握ればいいと考えていたが、引くに引けない状況になっています」

   しかし、辞任になったら、次の都知事候補をどうするかで悩んでいるのだとか。不信任決議を可決したら議会解散という反撃もある。萩谷順(法政大学法学部教授)は「刑事責任は微妙だが、政治責任はありますよね。また道義的責任もある。将棋でいうと雪隠詰め」という。

   伊藤「知事がいること自体が停滞になっている。それを自覚すれば、自ずと結論は出ると思いますがね」

   どう転んでも、猪瀬知事を退陣させたいらしい。まあ援軍なしの四面楚歌。一匹狼の悲哀か。知事としての手腕はこれまでで最高レベルの人だよね。完璧なんてないということか。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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