年寄りの病気じゃなかった「関節リウマチ」最も多い30代・40代の発症…5人に4人が女性

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   関節リウマチは年寄りの病気のような思われているが、発症で最も多いのは30代と40代で、半分近くがこの世代が占める。男女別では男性1人に対して、女性は4人だ。「まさかこの年で自分が…」と思ってしまうから、ひざ痛とか指がつるなんて軽く考え、気が付いた時には歩行困難で治療も難しいというまでに悪化してしまいことも少なくない。早期発見、早期治療がいちばんの予防策で、こんな自覚症状があったら要注意である。

朝起きて関節や指が痛い…レントゲンや血液検査では異常なし

   岐阜県多治見市の杉浦いずみさんは10年前に関節リウマチと診断された。結婚3年目の29歳、足の裏でビー玉を踏んだような痛みが走った。しばらくすると消える痛みが数日間続き、次に両肘や両膝などの大きな関節に痛みが移動していった。2か月後に整形外科を受診したが、レントゲンも血液検査も異常が見られず痛み止めだけを投与された。

   8か月後、痛みが1日中続くようになり、トイレにも夫の肩を借りないと行けず、別の病院の診察を受けたところ関節リウマチと診断された。ただ、杉浦さんは治療が適切だったため、今は痛みも和らぎ2人の子供にも恵まれた。

手の指の第2・第3関節、手首のこわばりと痛み、腫れが初期症状

   リウマチの発症する原因は、ストレス、出産、けが、手術などいわれている。東京医科歯科大学の宮坂信之名誉教授はこう解説する。「原因は免疫の異常なんですが、なぜ異常になるのかは不明です。ただ、発症の初期症状が出る部位は判明しています。まず、手の指の第2と第3関節、手首の痛みです。痛みが起こる前に、朝にこれらの部位にこわばりを感じます。

   『身に覚えのない痛み』『柔らかい腫れ(ボーリングのピンの様な形)』があって、これが2週間以上続いていたら、迷わずに病院に行くことをお薦めします。科目は内科、整形外科、膠原病科。リウマチ科があればそれに越したことはありません」

   早期発見の新しい技術も生まれている。「手の指が腫れていたら抗CCP抗体の血液検査を受けて下さい。以前はX線写真で映りにくく見落とされてしまったリウマチでも、今は超音波でのエコー検査ができます」(東京女子医大の山中知寿医師)

   エコー診断の実施は保険適用で1650円ほどだ。

(磯G)

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