エエッ、だしにそんな調味料入れるの!?「うちおでん」激ウマ大変身!悩み一挙解決のひと手間

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   朝晩めっきり冷え込むようになって、これからの季節はおでんがうまい。ところが、家で作ると、おでん屋のものとまではいわないが、コンビニのレジ横にあるおでんにも負ける。だしは濁って味も締まりがないし、具につゆがしみていない。味をしみこませようと煮すぎると、今度は煮崩れしたり固くなったり…。おでんはただ具を入れて煮ればいいというものではない。実は、ちょっとしたひと手間で、何倍にもおいしく暖かかくなる「うちおでん」のスゴ技があったのだ。

大根、卵、こんにゃく、じゃがいも…逆転の発想で味濃く柔らかく

   高田ひとみ(42歳)さんのおでんは家族に不評だ。2人の息子は「じゃがいもが溶けてしまってスープが美味しくない」「こんにゃくに味がない。コンビニの方がずっと美味しい」と生意気なことを言う。しかし、ひとみさんも認めざるを得ない「ダメおでん」なのだ。

   高田家のおでんはだしの元を入れるだけだが、オイスターソースを大さじ2杯(水3リットル)入れるだけでがらりと変わる。オイスターソースはもともとかきのうまみを凝縮したものだからおでんに合わないはずはない。ここに和風だしと塩少々を加えると、もうおでん屋さんの出しだ。

★大根は冷凍せよ!

   おでんになくてはならない大根だが、下ゆでしているのに味が染みないと悩む家庭は多い。大根の細胞膜を壊してやれば味はどんどんしみこむ。生の大根を輪切りにして冷凍してやれば細胞膜は壊れる。煮込むときは凍った大根をそのまま入れてしまう。

★ゆで卵は大根おろしにつけろ!

   おでんにゆで卵を入れると白身は固く、黄身はパサパサになっていないか。京都女子大の八田一教授のアドバイス。「ゆでた卵を3時間煮込むと、ゆでたての2・5倍のかたさになりますが、ゆでて大根おろしにつけておいて煮たものは1・2倍くらいとほとんど変わりません。大根おろしには卵のタンパク質同士のつながりを断ち切る酵素があるので、加熱しても柔らかいのです」

   でも、いちいち大根おろしを作るのは面倒くさい。大根をしたゆでした汁でも代用できそうだ。

★こんにゃくは一晩浸せ!

   昭和学院大・畑江敬子学長は「こんにゃくは水分が96%なのでとても味が染み込みやすいのですが、かじり取りやすいので大きい塊ままあまり噛みません。これでは味が舌に届かず、本当の味の約4割くらいしか感じていません」という。こんにゃくに細かく格子状に刻み包丁を入れ、だしに1晩浸すことで中まで味がしみ込む。食べるときは温める程度がいい。煮すぎると固くなるだけだ。

★じゃがいもは放っておけ!

   じゃがいもが煮崩れるのは、中の澱粉が熱で膨らみ、表面を突き破るからだ。「しかし、皮を剥いて放っておくと、自分でばい菌などから感染を防ぐために被膜を作ります。その被膜が加熱でも煮崩れを防ぐ役目をするんです」(広島大学田村咲江名誉教授)

   ちょっとひと手間だが、これでうちおでんが見違えるように美味しくなり、燗酒がうまくなるんだから、もうやらない手はないな。

(磯G)

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