井筒監督の痛快毒舌「半沢直樹?銀行なんて元々悪知恵だけ!何が『倍返し』や」

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「社会エグるなら『今の敵』を斬ってみろ!IT企業のクソアホ、クソ電力と政府…倍返しのネタた山ほど」(井筒)

   『アサヒ芸能』の「井筒監督の毒舌ストレート時評 アホか、お前ら!」を愛読している。今週は人気ドラマ「半沢直樹」に噛みついている。<銀行というのは世界でいちばんの悪行や。どうして自分の貯金を下ろすだけで手数料を払わなあかんのか。ペテンもいいとこ。こちら金貸してやってるんやぞって。何が『お手数』じゃバカタレが。

   人様からむしり取った金を人に貸し付けて食ってけつかる集団や。ヤツらは元から悪知恵だけしか働かない。で、『半沢直樹』か。社会派でチョー面白い? 誰が言うとんねん。あのドラマのどの辺が社会をエグってるねん? どんなピンチになろうが毎回助かって、あぁよかった? ワルが土下座して善が勝つ? オマエら初めから全員ワルやないか! 何が『倍返し』や、子供にアホな言葉覚えさせるな!(中略)

   堺雅人や役者たちの演技が上手くてすごいリアル? 言うてるヤツ、『少年ジャンプ』しか読まんアホンダラちゃうか。漫画と一緒、一目で悪いヤツ、仕事のできないヤツがわかる、カビも生えない下等な作り方。あれが今のテレビマンの限界かと思うと情けなくなる。(中略)

   社会を語るなら『今の敵』を斬ってみろ! IT企業の『儲りゃ勝ち』のクソアホどもや、クソ電力業界と政府のたくらみ、それが『今の敵』や。倍返しするネタなんか現実に山盛りあるぞ。とっくに崩壊した80年代のご都合主義の『時代劇』で何が社会派や!>

   原作者の池井戸潤氏も「あれは劇画ですよ」といっていた。東京編に移って、敵味方がはっきりしてきて、大阪編のようにはいきそうにない。これからが本当の腕の見せ所だと思うが、どうなりますか。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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