「どっちにしろ秋田書店不利」(大澤孝征弁護士)告発元社員が景品盗んだ証拠ない

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   秋田書店が雑誌の読者プレゼントで当選者の数をごまかしていた問題で、別の動きが出てきた。。不正を止めるよう上司に訴えた元女子社員(28)が、景品を窃取したとして懲戒解雇されていたことが分かったのだ。女子社員は不当に罪をなすり付けられたとして解雇撤回を求める提訴に踏み切る考えという。

当選者10名と表示して実際に送ったのは1人かゼロ

   元女子社員の証言によると、入社して程なく読者プレゼント担当に配属され、先輩社員から「悪しき習慣」として読者プレゼントの当選者数ごまかしの引継ぎがあったという。「10人当選」と雑誌に掲載しているのに、実際は1人とかゼロの場合もあったという。元女子社員は読者や漫画家を裏切る行為と思い、ごまかしを止めるように訴えたが、上司からは逆に「会社にいたいなら黙れ」と恫喝されたという。

   体調を壊して休職に追い込まれた昨年2月(2012年)、会社から元女子社員に懲戒解雇通知が送られてきた。懲戒解雇の理由は「当選賞品を読者に発送せず盗んでいた」だったという。このため元女子社員は労働組合「首都圏青年ユニオン」に相談し、ユニオンが昨年夏(2012年)に読者プレゼントの当選者数ごまかしの情報を消費者庁に提出していた。

   元女子社員は会社に「私は景品を盗んでいません。盗んだ証拠でもあるんですか」と訴えたが、会社側は「盗んだ証明をする必要はない。あなたが一番知っていることでしょう」と反論したという。

弁明の機会与えず懲戒解雇―手続きに不備

   元女子社員は提訴に踏み切る考えだが、秋田書店では21日(2013年8月)、次のような文書を出した。「提訴された場合、法廷の場で事実関係を明らかにし解雇の正当性を証明します」

   大澤孝征弁護士は「もし裁判になれば、ポイントは2つあります」と解説した。「元女子社員が景品を窃取した証拠があるのか、懲戒解雇という不利益な処分をする場合、弁明の機会を与えるのが原則で、女子社員に弁明の機会を与えたのか。いずれも会社にとっては不利な状況で、解雇撤回の訴えに留まらず、元女子社員に対する不法行為の裁判になる可能性があります」

   コメンテーターの高木美保(タレント)は「ネットの普及の中で、プロの目を通して読者に情報を提供する、出版業者の存在が最近大きくなってきたと思っているんです。書店側がごまかしたことを認めているのに、(ごまかしの)上塗りにならないように裁判で争うなら争って欲しい」という。

   元女子社員の訴え通りなら、早く謝って決着したほうが賢いと思うのだが、・・・。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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