日本維新の会共同代表である石原慎太郎氏と橋下徹氏がおかしなことになっている。橋下の従軍慰安婦発言を「大迷惑だ」と石原が「仲間に謝罪したら」といったのに対して、橋下は「いつでも辞める」と反発した。石原は「弁護士の限界」「総理は無理」といったという。
橋下の何から何まで気に入らなくなった石原
石原が共同通信のインタビューに語ったもので、一般紙はコラム程度の扱いだったが、スポーツ紙は大きく載せた。「日刊スポーツ」によると、石原は「言わなくてもいいことを言って、タブーに触れたわけだから、いまさら強弁してもしょうがない」と言い、「素晴らしい情熱のある人で、それを見込んでいるが残念だ。うっかり失投して満塁ホームランを打たれたような感じだ」と、失望感を示したという。
昨年11月(2012年)、日本維新の会と太陽の党とが合流したとき、石原は「私は義経にほれた弁慶」「橋下氏を総理にしたい」とまでいっていたのだが、慰安婦発言ではいわば袋だたき。また、橋下がツイッターなどで強弁するものだから、ますますひどいことになった。
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今月の共同通信世論調査で、維新の支持率は4.2%と発足後初めて4位に転落した。このため、石原は電話で「『仲間に申し訳なかった』とメッセージを出したらどうだ」と求めたが、橋下は「辞めろと言われればいつでも辞める」と応じ、「そういう居直り方はしないほうがいい」というような展開になったという。
司会の小倉智昭は「これまで橋下さんを擁護してきたのが、堪忍袋というほどでもないのかもしれないけど、このままじゃ危ないと思ったような感じがする」という。「石原さんがいちばん気にしているのは、戦争が侵略戦争だったかどうか。橋下さんは侵略だといってる。考え方が違う」
石原はさらに「スポーツ報知」には、橋下を「終わったね、この人」といい、歴史認識からも「総理は無理だ」とまでいったという。
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日本維新の会はどうでもいいけど、自民党がこれで漁夫の利というのは国民にとっても「大迷惑」はたしかだ。