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「あまちゃん」絶好調の能年玲奈…母親が語った「貧乏だけどのびのび育てた」

   NHKの朝の連続ドラマ「あまちゃん」が好調だそうである。『週刊新潮』がこう書いている。<今から20年ほど前までは、30%、40%を叩き出すのも珍しくなかったNHK朝の連続テレビ小説、通称『朝ドラ』の視聴率も、近年は20%の大台が遠くなり、2004年以降で初回視聴率が20%を超えたのは、06年の「芋たこなんきん」が最後だった。だから『あまちゃん』の20.1%という初回視聴率は、快挙だったのだが、むろん、すぐに失速するドラマもあるから、ぬか喜びは禁物である。ところが、『あまちゃん』はこれまでのところ、視聴率20%を連発>

   これは宮藤官九郎の脚本がいいのはもちろんだが、主役の能年玲奈(19)の人柄が役柄とマッチしていてすばらしいという人が多いようだ。辛口のドラマ評で知られる作家の麻生千晶さんもべた褒め。<「ボーッとしてるところがいいんですよ。彼女が演じる天野アキには飢餓感がない。ガツガツしていないんです。現代の孫世代の実態に則して脚本が作られてるんですね。そこに玲奈ちゃんがいかにもはまっています。顔立ちは整っていますが、普通の女の子に見える。そういったタイプは万人に好かれます。最大公約数的な魅力を持っているんじゃないかしら。彼女を悪く言う声を聞いたことは、一度もありません」>

   彼女が生まれたのは兵庫県の中ほど、城で名高い姫路から電車で1時間弱の神崎郡神河町。美しい川と清涼な水田が印象的な、民家もまばらな山間の地であるという。

   彼女は「あまちゃん」のオーディションで1953人の応募者からヒロインに選ばれ、カルピスのCMでも注目を集めた。母親の真理子さんがこう語る。<「自分の好きなことをやってくれたらええと思ってきました。悪いことはしないとか、朝出かける時はみんなに挨拶するとか、基本的なことは教えてきましたけど、全然厳しくなかったと思います。ただ貧しいから、欲しいからって与えられへん。『ピアノを習いたい』とか言ってたけど、それは『ごめんなさい』って。

   勉強はノータッチでしたけど、6年生のとき義務教育のシステムわかってなくて、『中学校に上がられへん』といって猛勉強したときもありました。服は好きで、2、3歳ごろから試着するのも嫌がらなくて、ファッションとか華やかなことには、元々興味があったんやろうなと思います」>

   温かな家庭でのびのび育ってきたことが窺える。スターの階段を上り始めた彼女に、週刊新潮がきつい一発を見舞っている。今年2月に父親が自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕されていたというのである。だが、父親は取材に対して真摯に答え、心境を吐露し最後にこう話している。<「妻からは玲奈が『お父さんを助けてあげて』と言っていたと、後から聞きました。その言葉はうれしかった」>

   不幸にめげず、能年にはがんばってほしいとエールを送りたい。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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