老いらくの恋という。その恋に落ちて4億円を騙し取られた79歳の男性が訴えた裁判の判決が今週火曜日(2013年4月16日)に静岡地裁であった。裁判所は訴えられた77歳の女性に「全額返済すべき」としたが、女性には借金返済能力も意志もない。田中良幸リポーターが事の顛末を報告した。
体触らせたりして139回もお金の無心
金を騙し取られた男性は静岡市内にマンションを所有していた。田中はこう伝える。「この男性は親から8億円の遺産を相続し、その一部でマンションを建設しました。そのマンションに入居してきた77歳の自称・組紐講師の女性から、ホテルで一緒にお風呂に入り身体を触らせるなどの色仕掛けで、139回にわたりお金を無心されたそうです」
2人が交際するようになったきっかけは、女性の方からの「お茶でもご一緒に」だった。それがだんだんエスカレートして、言葉巧みに借金を重ね、男性は女性に金を貸すために市内に持っていた土地を2億3000万円で売却。それでも足りないので、親戚に借金を頼み込んでいた。
メインキャスターの小倉智昭「4億円もの大金を貸したら、普通は奥さんや家族が気づくはず。誰も気が付かなかったということがあるのかな」
田中「裁判でも借用証書などの物証はありませんでした。でも、男性は若いとき日記を付けていて、そこには女性とのお金のやり取りが克明に書かれており、預金通帳には下ろした金額の横に女性の名前を書き込まれていました」
「おカネなんか借りてません。顔を合わせたのも2回」
問題の女性がVTRで登場した。「お金を借りていません。男性と顔を合わせたのも2回だけ」と全面否定し、取材スタッフが「それではマンションを購入した資金はどうしたのですか」と聞くと、「箪笥貯金と前に働いていた会社の社長からの借金」と話す。
田中「女性は社長からの借金は1000万円といっていましたが、社長に取材をすると3000万円の借金を申し込まれたと食い違いを見せています」
コメンテーターの深澤真紀(コラムニスト)は「普通、お金のやり取りをするときは誰かに見られているもの。この女性の場合は、誰にも見られない場所でやり取りしたとしか考えられない」と呆れ顔だ。
ショーン川上(経営コンサルタント)「139回にわたる借金も凄いが、2人の関係はどういうものだったのだろう。そういう関係を構築できたのは、単に愛情だけとは思えない」
色仕掛けっていったって、男79歳、女77歳ですぜ。