大阪市立高校のスポーツ部に所属していた体育科の生徒が自殺した問題で、橋下大阪市長がけさ29日(2013年1月)の放送にナマ出演した。「とくダネ!」では、市長が主導した体育(系)科入試中止などの改革案は、小倉智昭キャスターを筆頭に評判が悪い。この件に主として責任があるのは、指導する教師の側であり、その悪いところを取り除けば、学校は続けながら改善できるではないか。とくに入試中止などは受験生への不利益が大きく、まるで連帯責任を求めているようである――といった意見が続出していた。
緊急調査チームなどからの「いろんな情報」
こうしたなか、橋下はツイッターで「特ダネの小倉氏は同校の実態を知らずに、受験のことだけを考えて発言し続けたのだろう。それは間違い」などとつぶやいていた。では、小倉の知らない「実態」とは何なのか。小倉のみならず、誰もが気になるところだろう。
橋下が言うには、彼は緊急調査チームなどからの「いろんな情報」を見て、これは一人の教師と生徒の問題ではなく、学校全体の問題と捉えたという。「バスケ、バレー部以外のクラブにも、同じような(体罰の)事案がたくさんある」「在校生や保護者がそういう指導方法を受け入れている」「校長や教頭のガバナンスも効いていず、暴行事件を隠蔽した。教員も黙認していた」「バスケ部の顧問が非公式の学生寮を運営していた」ことを実例としてあげた。
こうしたことから、「ボクだけじゃなく、教育委員会も新入生を迎え入れる状況ではないと判断した」とし、入試中止は独断、独裁ではなく、第三者の情報評価とも一致していることを強調していた。