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鳩山由紀夫、ああ脳天気な!国賊だって?中国側もそこまで評価してないさ

   緊迫した世界情勢などどこ吹く風と、中国へ行き「日本列島は日本人だけのものじゃない」と脳天気なことを嘯いた鳩山由紀夫元総理に、新潮は「超法規『国賊罪』で鳩山由紀夫を逮捕しろ!」と憤慨している。

   1月15日(2013年)から18日まで、「中国人民外交学会」の招きで訪中した鳩山元総理は、尖閣諸島が係争中だと認め、南京大虐殺記念館でお詫びをしたというのだ。これは中国側の思う壺で、案の定、中国メディアは鳩山を賞賛し、1月18日付の『京華時報』はこう書いたそうだ。

「鳩山氏の姿勢は日本政界の理性の面を反映しており、安倍氏の姿勢は理性がない面を反映している」

   政界を引退して一市民になった人間が中国に利用されることもわからず動き回っていることに、新潮は我慢ならないようだ。

   日本政府は尖閣諸島には領土問題は存在しないといっているのに、中国に領土問題があると認めると日中で交渉せざるをえなくなるかもしれず、そうなれば中国側は尖閣諸島の共同管理案を出し、「日本は尖閣に対する主権だけでなく施政権も失い、日米安保が尖閣に機能しなくなります。そのとき中国は堂々と尖閣を占領できる」(評論家の石平)というが、考えすぎではないか。

   日本でまともに相手にされない、ましてや議員でもない人間が中国で何をいおうと日本政府が動じることはない。中国だって鳩山元総理の力をそこまで評価しているとはとうてい思えない。国賊で逮捕などと騒げば「ルーピー」鳩山元総理を喜ばすだけではないのかね。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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