どうもインターナショナルな舞台の経済活動などでこのごろ冴えない日本だが、スポーツとなれば溜飲を下げる機会は少なくない。なかでもフィギュアスケートは花盛りだ。
日本フィギュアはいったいなぜ強いのか。田中大貴アナが「強き日本フィギュアの原点はここにある(と言われてる)」と我が事のように胸を張るのは、「全国有望新人発掘合宿」なる「合宿」である。
小3~中1までの全国の優秀選手が無料で参加
この合宿は毎年、長野県の野辺山高原で行われるので、野辺山合宿とも言われており、小3~中1までの全国の優秀な選手100人ほどが無料で参加できる。現在の主だった選手はこの合宿を経験している「登竜門」なんだそうな。
数日間、体力測定や陸上トレーニング、技術トレーニングほかもろもろ、朝から夜までびっしりのハードスケジュールで、「スパルタ選抜」である。締めくくりには演技会があり、合宿を通じて「優秀選手」と認められると、全日本ノービス選手権というジュニアの大・大会出場資格が得られるという。
全国の選手を一堂に集めることで、互いに競争心、向上心を持たせたり、選手と一緒に来る指導者の勉強や情報交換にもなっている。
なにやら、エリート教育の大切さ、はたまた日本悪平等主義からの脱却――的なことで、人によっては日本社会全般の特効薬にまで持ち上げられそうなエピソードだったが、予想と違い、けさ25日(2012年12月)のコメンテイター陣はフィギュアの話しかしなかった。
文
ボンド柳生