「週刊朝日」はきょう23日(2012年10月)発売号に、異例の「おわび」を載せた。前号で橋下徹・大阪市長を扱った緊急連載「ハシシタ 奴の本性」が不適切だったというのだが、当の橋下はきのうの会見で「謝り方ひとつ知らないんですね、あの週刊朝日のバカ連中は」と怒りは収まらない。
異例のおわび掲載にも「謝り方知らないバカ連中。抹殺しなけりゃいけない」
「おわび」は目次の次に見開き2ペー ジで河畠大四編集長が書いている。
「同和地区を特定するなど極めて不適切な記述を複数掲載してしまいました。この記事を掲載した全責任は編集部にあります。記事作成にあたっては、表現方法や内容などについて、編集部での検討だけでなく、社内の関係部署のチェック、指摘も受けながら進めました。しかし、最終的に、私の判断で第1回の記事を決定いたしました。多くの関係者を傷つける事態をまねいたことについて、深く反省しています。今回の企画立案や記事作成の経緯などについて、徹底的に検証を進めます」
前号の記事は、「橋下氏の非寛容の性格、本性」はそのルーツにあるとして、父親の人物像やその出身地が同和地区であることなどをあげて、「DNA」をあぶり出すとしていた。橋下は「いかに公人とはいえ、一線を越えている」と激怒し、親会社の朝日新聞の見解まで問うたが、答えがないとして朝日の取材には応じないとした。
週刊朝日は謝罪のコメントと連載の中止を決め、検証経過を載せるとしているが、橋下はツイッターで「これでノーサイドにしてやる」と書いていたのだが、きのうの怒りは週刊朝日が誌面を送ってきただけだったことに対するもののようだ。「週刊誌だけポンと送りつけてきてそれで終わっています。謝り方を知らない」というわけだ。
さらに、週刊朝日は「再起不能。無理。更生不可能」で、「今回は明らかに家族抹殺ですよ、ペンの力で。ボクは逆に抹殺しに行かなきゃならない。ボクを殺しに来たんですから」ともいう。以前、家族問題や不倫の記事を書いた「週刊新潮」や「週刊文春」より悪質だと決めつけた。 「あれらは選挙で落としてやろうという意図だったが、今回は人格否定だ。このへんの良識のなさはとことんいきますよ」
元「サンデー毎日」編集長・鳥越俊太郎氏「連載打ち切りにはがっかり」
この週刊朝日の対応にはこんな反応もあった。元サンデー毎日編集長の鳥越俊太郎氏は「週刊誌はきわどいことを狙う以上は覚悟を決めてやるものだ。問題を指摘されたから連載を打ち切るというのは腑に落ちない。朝日本体からプレッシャーもあったんだろうが、よくやるなと思っていたのに、がっかりした」という。
日本維新の会の遊説をスタートさせた鹿児島で橋下は、「ボクは育ちも悪いしガラも悪いが、ケンカにだけは自信がありますよ」と叫んでいた。やや落ちている維新の会への支持を、「この週刊朝日問題をバネにはね返すチャンスにもしかねない」(政治評論家・有馬晴海氏)ところがある。田崎史郎(時事通信解説委員)も「橋下さんらしい。敵を見つけて叩くことで自分をアピールしている」という。
司会の小倉智昭「維新の会の支持率はどうなるんだろう」
田中大貴レポーター「首都圏500人に聞いたところでは、(この騒動前の)18日で2.6%だった」
田﨑「土日の朝日新聞の調査では、取り戻すまでいってない」
小倉「朝日ですか」(大笑い)