「もう金か銀。この2つしかない状態になりましたね」とロンドンにいる司会の加藤浩次が興奮して伝えてきたのが、バドミントンのダブルス女子準決勝だ。
世界ランキング4位の藤井瑞希(23)と垣岩令佳(23)のペアが、世界ランキング27位のカナダのブルース・リーペアに2-1で競り勝ち決勝進出を果たしたのだ。格下との対戦とはいえ、試合会場は完全なアウエー状態での勝利だったという。
加藤「相手がブルース選手とリー選手で、(カンフー俳優の)ブルース・リーなんですよ。最初、カナダの応援団が『ブルース・リー』と声援を送っていたら、会場が面白がって皆がブルース・リーと言いだした。まさにアウエーの空気だったんですよ」
対戦相手は世界ランク2位の中国ペア
ただ、決勝進出を手放しでは賞賛できない事情ある。予選リーグで世界ランキング1位の中国ペア、韓国の2ペア、インドネシアペアを、「決勝トーナメントの組み合わせを有利にしようとわざと負けようとした」として、世界バドミントン連盟が失格にした。この結果、繰り上がって藤・垣ペアの対戦相手になったのがカナダペアだった。
決勝戦の対戦相手は、世界ランキング2位の中国の趙蕓蕾(25)と田郷(25)ペアだ。元バドミントン選手の陣内貴美子は、「確かに強いです。ただ、このペアは予選リーグで、藤・垣ペアが勝ったデンマークのペアに負けている。2位でいいとは思わないことです」とアドバイスする。決勝戦は4日の深夜だ。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト