「泣くまで反省させすぐ謝らせない」長野・富士見中学のいじめ解決8対策

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   大津市立中学の生徒の自殺といじめをめぐり、学校や教育委員会の不徹底な調査や隠蔽体質が問題になっているが、学校ぐるみでいじめ対策に取り組み、効果を上げている学校がある。長野県富士見町の町立富士見中学だ。伏見之孝教諭(46)は「大津市のようなことはかなりのパーセントで防げるのではないかと思っています」と語る。教員歴25年のベテランで、5年前にいじめに直面、以来いじめを防ぐにはどうしたらいいか、自分なりに考え続けた。その結果、考案したのが「7時間で解決する8つの対策」だ。

その日のうちに7時間で対応・処理

   「富士見中学では、いじめはあるというところからスタートしています」とリポーターの清水貴之が「7時間で解決する8つの対策」を紹介した。まず、「生活記録」と題したノートで生徒と教師が日々の生活についてやり取りをして、いじめにつながる変化や情報を汲みあげる。これが出発点だ。そして、以下のような手順を踏む。

(1)情報源守る
(2)先生たちがチームで対応
(3)加害者と1対1で対応
(4)情報交換、矛盾点の分析、事実を確認
(5)加害者に「いじめ事実」を認めさせる
(6)加害者に「泣くまで反省」を迫る
(7)被害者に対してすぐ謝まらせない
(8)保護者を交えて事実の報告

   放課後の午後3時ごろから夜10時ごろにかけて、一気に解決しょうというものだ。「その日のうちに」というスピード感がポイント。夜遅くなると苦情もあったが、学校の方針が理解され今はなくなったという。

「大事なのはいじめは絶対許さないという強い姿勢」(担当教諭)

   司会の羽鳥慎一が電話で伏見教諭に聞く。「泣くまで反省を迫るのですか」

   伏見「いじめは絶対許さないという姿勢を貫いています」

   羽鳥「すぐ謝らせない、というのは?」

   伏見「加害生徒はすぐスッキリしたい気持ちあるが、十分反省してもらうために3日から1週間待ってもらう」

   大津市の取り組みと比較して明らかに違うのは、「いじめは許さない」という学校側の強い姿勢だ。いじめがあったという情報をもとに、教師がチームで対応し、加害生徒と1対1で別室で事情を聞く。最後は保護者も交え報告する。「加害者にも人権がある」といった及び腰ではない。確認した事実からいじめを認めさせ、「泣くまで反省を迫る」。事実認定の難しさもあるが、こうした教師の真剣な取り組みこそ今求められているのだろう。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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