まだ隠してた「東電殿様病院」猪瀬直樹・副知事の追及でやっと売却検討

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   きのう27日(2012年6月)、東京電力の株主総会出席直前に「モーニングバード!」に緊急出演した猪瀬直樹・東京都副知事が、「総会ではまだテレビで言っていないことを言おうと思っているんです」と意味深な予告をしていたが、それは東電病院のことだった。東京・信濃町の一等地にありながら、稼働率2割という実態を明らかにし、売却するよう求めた。

   リポーターの井口成人が会場で取材していた。「猪瀬さんは東電がわが身を切っていない証のひとつとしてこの東電病院をあげました」

敷地1700坪113床の病室に入院20人。利用者は東電社員とOB限定

   1951年、職域病院として開設された敷地面積1700坪、7階建ての総合病院だ。利用者は東電の社員、OBとその家族に限定している。診察を受けに来た社員の利用者(46)は「社員専用なのでそんなに混まないので、診療の順番が早く回ってくるし、会計は給料から引き落としなので時間のロスが少ない」と話す。東京都が立ち入り調査をしたところ、113床あるベッドのうち、入院患者は20人ほど。しかし、病院の資産は約122億円にも上るという。

   猪瀬は総会で「これからもこの病院は社員だけを対象に運営し続けるのか」「なぜ売却資産リストに入れなかったのか」と質問した。これに対し、東電の山崎雅男副社長は「震災以降、福島原発復旧作業に対する医療支援に取り組んでいるため、医者が現地に赴き作業する人たちに医療を行っている」と答えたが、猪瀬はそのことはとっくに調査済みで、「福島には土曜日曜に1人行っているだけ」と切り返し、「いまどき、職域病院で一般人を診療しない病院はありません。公的資金が1兆円入るときに100億円以上する資産を売却するのは当たり前でしょう」と迫った。東電の勝俣恒久会長は「早急に検討したい」と述べた。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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