「トクホ」ものが大人気で、コンビニのコーラ棚でもトクホ系はいつも売り切れだ。トクホとは特定健康用食品のことで、体脂肪や血糖値を下げるとか骨や歯にいいという成分が多く含まれている。ところが、正しく飲食しないと効果は期待できないという。
空腹時に飲んでも効かない「血糖値低下ドリンク」
トクホ効果を期待できない飲食とはどういうことなのか。ヘルスフード科学が専門の矢澤一良教授(東京海洋大学)はこう説明する。「ドリンクの裏側の表示と説明書をよく読んでください。たとえば『食事の際に』と但し書きがある飲料は、ご飯を食べて血糖値が上昇するのを緩やかに抑える成分が入っています。これは食後には効果があるが、ご飯を食べていない空腹時にはあまり意味がありません」
トクホの食用油の使い方でも間違いがあると矢澤教授は言う。「一般の油は長鎖脂肪酸で、多く摂り過ぎれば脂肪として蓄積します。一方、トクホの油は中鎖脂肪酸で分解が早く脂肪の蓄積が少ない。しかし、トクホの油に含まれる中鎖脂肪酸はわずか11%で、残りの89%は一般の長鎖脂肪酸です。使えば使うだけ体脂肪が付きにくくなるというのは誤解です」
病院調査では「トクホ利用者ほど食習慣に問題あり」
高橋さとみアナによると、「大阪済生会野江病院の調査では、トクホを利用している人と利用していない人で、食習慣に問題があった人が多かったのは実はトクホ利用者だったんです。トクホを飲むことで正しい食事療法ができていると錯覚したんですね」
井ノ原快彦キャスター「今日は2本も飲んだから大丈夫とかね」
有働由美子キャスター「ウーロン茶多く飲んだから焼肉は多めで、とか」
高橋アナがダメを押した。「トクホはあくまで補助食品ですから」
(磯G)