野田首相と小沢一郎元民主党代表が、輿石幹事長を交えて来週にも会うことになった。コメンテーターの逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)が「今まで会う、会わないで揉めていて、まるで子供の喧嘩を見ているようだった。もっと大事なことを議論しなければならないのに、何をしていたのか」と言えば、片山善博(前総務相)も「両者が会うことはいいことだが、なぜもっと早く会わなかったのか」と、なんで今ごろになって…と言いたげである。会談では何が話されるのか、国会審議に新展開はあるのか。
マニフェスト撤回と問責2大臣更迭で与野党手打ち
司会のみのもんたは「同じ政党の人間で、一方は現職総理で、もう一方は元代表。何をもたもたしていたのか」とあきれ顔だが、片山は「そこが民主党の民主党らしいところ。最初は小沢氏を含めたトロイカ体制でやっていたが、いつの間にか溝ができた。マニフェストで増税路線はなしと国民に約束していたのに、消費税増税に。しかも、党内はもちろん、国民にも十分な説明もなし」と批判する。
井上貴博アナが「野田首相は小沢氏に会談を要請しながら、野党である自民党にも接近する構えを見せています」として、きのう22日(2012年5月)の国会でも野党の要求に柔軟姿勢を見せていた様子をレポートした。
田崎史郎(時事通信解説委員)「国会運営に誠心誠意努力しているという形を見せたいのだろう。今後は自民や公明に、さらにアプローチするだろう」
かりに小沢と握手できても、消費税増税法案を参議院で通すためには、自民党の賛成が必要だ。
みの「自民党はどんな対応をするのでしょうか」
井上「条件次第では法案に賛成しそうです。その条件はマニフェストの撤回と問責大臣の更迭です」
「小沢控訴無罪」急ぐ高裁
みの「小沢さんには控訴審も控えている。一審の判決が覆る可能性はありますかね」
若狭勝(元東京地検特捜部副部長・弁護士)「高裁は検察官役の指定弁護人に、来月20日までに控訴趣意書の提出を求めてきた。普通は3か月ぐらいの時間をかけて提出させるものだが、今回は急がせた。その意図は明白で、早急に裁判を始め早く結論を出したいから。それでも、一審の判決が覆る可能性は低いと思う」
もはや裁判で小沢を牽制することはできない。そこで野田・小沢会談というセレモニーが必要になったということなのだろう。一応、小沢に礼を尽くして、最後は自公と組んで消費増税法案成立というシナリオが見えてくる。