行政待ってられない!個人で除染作業―問題は汚染土の捨て場

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   福島原発事故の除染作業が進まない。汚染した土壌の捨て場がないからだ。小林孝司アナは「今年(2012年)1月に『放射能物質汚染対処特別処置法』という法律ができました。これで避難地域の除染は国がやり、その他対象となる8県111市町村に、国はお金は出すが除染や土の保管は地方自治体がやることが決まりました。でも、どこの地区でも問題が噴出していまだに手さぐり状態です」と伝える。

福島の寺住職は「私有地」で引き受け

   福島市郊外の常円寺住職の阿部光裕さんは、各地で出た汚染土を自分の私有地で預かる活動をしている。100本以上の青いドラム缶を開けて計測すると、汚染土は48マイクロシーベルトと高い数字が出た。

   この日は子供たちの通学路の除染に全国からボランティアが駆け付けた。被曝が比較的少ない側溝やガードレール脇などの放射能測定は、年齢の若い人の担当だ。この日一番の65マイクロシーベルトが出た側溝の土削りは62歳の男性である。「年も年だし、被曝しても影響が少ない老人の仕事ですから」

   阿部さんは言う。「行政がやってくれないのなら、自分たちでやるしかないでしょう」。阿部さんの汚染土置き場は行政も目を付けた。福島市放射線総合対策室の草野利明氏が阿部さんに訴えた。「(汚染土置き場)の必要性はわかる。でも自分の近くは困る。皆これなんだよ」

姉妹サイト