震度7の首都圏直下型巨大地震が来るといわれている。どう備えたらいいのか。「記録に残っている震度7の揺れは、阪神淡路大震災と新潟中越大地震、そして去年の東日本大震災の3回しかありません。震度7というのはいったいどれだけ凄まじい揺れなのか。体験者の証言と実際の実験を体験して来ました」と松田利仁亜アナが青ざめた表情で報告した。
「つかまった車ごとズルズル引っ張られた」
去年の大震災で震度7を計測したのは宮城県栗原市築館地区だ。市内の多くの家屋が全壊し、418人のケガ人が出た。市内に住む松枝輝道さんは「速報が出て、来るぞと玄関の扉を開けた途端にグラグラっときた。台所の皿が10枚ほど、落ちるのでなく2メートル先までフリスビーみたいに飛んで行って粉々に砕けた。ガスコンロも飛んで、ホースで台の下で宙ぶらりんになっていました」と話す。
星幸宏さんは「駐車場で立っていられないほどの揺れで、車のフレームに掴まったら車がズルズルと動いていくんです。タイヤに足を踏まれそうで本当に怖かったです」と震度7の凄まじさを語った。
「地震ザブトン」で体感実況するはずが声出せない松田アナ
そこで松田アナが訪ねたのが、東京工業大学翠川三郎教授の実験室。ここの「地震ザブトン」という計器は、過去の大地震のデータを元に家の揺れ方や家具の飛ぶさまを再現できる。カメラ付きのヘルメットを被り椅子に座ると、椅子の下にある計器ごと動き始めた。阪神淡路大震災の震度7は最初からジェットコースターのように大揺れして右に左に床を滑る。松田アナは喋ろうとするが声が出ない。
正面のスクリーンに映し出された部屋では、机の上のラック類が全て飛び落ち、まな板やフライパン、ハンガーの衣類も飛ぶ。蛍光灯が振り子のように振れて天井に叩きつけられ、最後は蛍光灯のカバーも外れた。
松田アナ「実況しようと思っても次の揺れが来て、いつまで続くのかと。頭の中が真っ白になりました」
震度7では、家具などの転倒による死傷者は震度6強の約4倍になるという。
(磯G)