電車の中づり広告を見て、「ブロモ」なる言葉を初めて知った。雑誌は本当にいろいろな言葉を創りだす。「ブロモ」とはブロガーモデルの略語だそうである。「読モ」の次は「ブロモ」。読者モデルの登場にも驚いたけれど、もっとすごいのが「ブロモ」かもしれない。彼女たちの売り文句は「今までのモデルとは全然違う。でも『読モ』でもない」。そして新世代のファッションアイコン。いったい何が今までのモデルとは全然違うのか。写真を見ると、同じようなメイク、同じようなファッションの女の子がポーズを決めている。テイストが似ているのは、ファッション誌発なのでしかたないのだろう。
消費者のリアルな目線生かすはずが本末転倒
しかし、ブロモはかなり大変な仕事じゃないのか。雑誌専属ということで縛りがあるのは容易に想像できる。「老後の年金が気になります」なんて掲載できないだろうし、私服やスッピン程度の私生活を他人に発表し続けることでイライラもするだろう。そもそも、ブログやブロガーは消費者のリアルな目線に近いからもてはやされたはず。しかしだ。別のモード雑誌のブロガーブログを見ると、「プレス発表に行ってきました!」「@@のパーティー(ブログでの情報拡散を狙ったもの)に行ってきました」といった記事ばかり。決してリアルな消費者なんかではない。これじゃぁ本末転倒なんじゃないの。ただの宣伝媒体でしかない。
それに、おしゃれブロガーのコーディネートという記事であっても、多くはスポンサーがバックについている。その服を着ないとダメなワケ。他人にオシャレブロガーなんてキャッチをつけられたら、それをいつも演じていなければならない。
海外の街角おしゃれスナップで、「職業はブロガー」という人が出てくる。いわゆるおしゃれなブロガー。破格のマネーを稼ぎ出すといわれている彼女たちは、今や雑誌ではファッションジャーナリストよりも影響力があり、メゾンですらブロガーの力に頼っている現状らしい。
某女性誌編集長は「ブロガーを使うのは、ファッションジャーナリストを使うよりも、リアルな言葉が伝えられるから」と言うけれど、ブロモそんなに情報に詳しくてセンス抜群なのだろうか。もてはやされてる裏にご注意を。
モジョっこ