日本テレビ系の朝の情報番組「ZIP」(月~金曜あさ5時50分)で人気の旅犬「ZIPPEI」(じっぺい)兄弟が、声帯除去の手術を受けていた。2頭は「スマイルキャラバン」コーナーのペットとして全国を回り、各地で人々とふれあう様子が人気となっている。
吠えるしぐさをするのに鳴き声がほとんど聞こえないことから、ネットや日本動物愛護協会あてメール、愛犬家の間で「声帯を除去されているのではないか」という指摘が相次いでいた。これについて、日テレは声帯除去手術を受けていることを認めたうえで、こう説明している。
「手術を受けたのは、昨年(2011年)5月に番組に出る前で、声帯除去手術を番組起用の条件にしたわけではありません」
ZIPPEI兄弟はロシア・シベリアが原産のサモエドという犬種で、真っ白なふさふさした毛に「サモエドスマイル」という微笑んでいるような口元で親しまれている。2008年4月7日生まれの3歳だ。
声帯除去手術はムダ吠えに悩む飼い主が受けさせる。声帯を縮めて鳴き声を小さくしたり、声を出さなくする手術で、吠えなくなるわけではない。犬はかすれたヒューヒューという声吠え続ける。アメリカでは広く行われているが、日本では「かわいそう」「不自然だ」という飼い主が多くあまり行われない。
それでなくても、毎週のように自動車や飛行機に乗せられ、撮影ライトを浴びせられて多くの人に取り囲まれるのは、犬にとっては相当なストレスのはずで、声まで出せないというのは可哀想すぎないか。(テレビウォッチ編集部)