市民団体の測定で千葉・柏市の民家のホコリから放射性セシウムが検出された。原発から190キロ。これをどう考えたらいいのか。発表されたのは、野田首相が福島第1原発の「収束宣言」を出す3時間前。検査したのは「福島老朽原発を考える会」。各地で測定したが、いずれも1キログラムあたりで、福島市・渡利地区で1万9500ベクレル(Bq)、岩手・ 一関市で5880Bq、郡山市で4910Bq、そして千葉・柏市で5970Bqだった。
「不安はあったが、こんなに出るとは!」(住人)
測定した民家は一戸建てで、周辺の屋外も毎時0.35マイクロシーベルトと高い。夫婦と3歳の子の3人暮らしだ。「出てくるのかなぁという不安はあったが、出てみるとびっくり。こんなに出るとは。子どもは床で寝転がったりソファではねたりして遊んでいるから、大人より心配」 と言う。周囲の市民も「頻繁に掃除をしてないので子どもが心配」「どこまで心配しないといけないのか」と戸惑う。柏市の担当者も「始めてのケースなので対応が難しいですね」と話す。
首都大学東京の加藤洋准教授は「ホコリだから吸い込んで体内被ばくする可能性が高い」というが、一方で「ホコリにたまったのであって、食べるわけではないからそう心配することはないだろう」ともいう。
青木理(ジャーナリスト)「6000Bqは捨ててはいけないんでしょう?」
加藤「ハイ、放射性廃棄物としては規制しないといけないレベルです」
司会の赤江珠緒「どこから入ってくるんでしょう」
加藤「気密性の高いマンションなんかだと、窓からというより衣服やクツについて持ち込まれるものが多い」
司会の羽鳥慎一「掃除したごみは、普通のゴミで出せるんですか」
加藤「そこまで規制できるかどうか。要は、インフルエンザや花粉と同じように考えて、マスク、うがいなどで対処しないといけません」
羽鳥「(放射性物質は)家の外にはあって、移動するだけで減らない。舞わせないことですね」
青木「これは柏なので、もっと近い福島などはもっと深刻でしょう」
「モーニングバード」は原発から20キロ圏の警戒区域に入ったが、原発に近づくに連れて線量計の数値はどんどん上がり、30マイクロシーベルトの針が振り切れてしまっていた。