東京電力は昨日(2011年11月30日)、福島原発事故の解析結果を発表した。原発1号機では原子炉圧力容器内の核燃料がすべて原子炉格納容器に溶け落ち、底部のコンクリートも侵食していたのだ。
核燃料はコンクリートの床も鋼鉄壁も溶かす
東電によれば、溶け落ちた核燃料は格納容器内にとどまっているものの、コンクリートの床にある升に入り込み、下に向かって最大65センチほどを溶かし、鋼板製の格納容器の底まであと37センチほどまでに迫っていた。2、3号機の損傷については、1号機ほど事態は深刻ではないが、一部の核燃料が圧力容器を突き抜け、格納容器に落下した状況に変わりないという。
京都大学の小出裕章助教(原子力工学)はこう分析した。
「コンクリートの外側は鋼鉄の壁で被われていますが、鋼は1600度前後で溶け始めます。でも、溶けた核燃料の温度は二千数百度にもなるので、核燃料がコンクリートの床も突き抜けて、鋼も溶かして地下に流れ出ている可能性も考えられます」
東電発表はあくまでも計算
司会の羽鳥慎一「私たちの目に見えないところで恐ろしいことが起きているような気がします」
コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「今回の発表はあくまでも計算に基づくものでしょう。計算は変数を変えれば答えも変わってくる。どこまで本当のことなのか、進行形で事態は動いていると思います」
松尾貴史(タレント)は「小出先生は溶けた燃料が原子炉容器を突き抜けて地下水に流れ込む可能性があるから、地下ダムを造れと言っていたが、未だに手付かず。地下水を通じて海に流れ出ているかもしれない」
東電は「これ以上侵食はない」としているが、とにかく過去にない事故が起こっているのだ。まだ何がどうなるかわかったものではない。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト