福島の子供たちから甲状腺の変化が見つかった。「ニュースアップ」コーナーでその詳細を伝えた。小松靖アナウンサーによると、「生後6か月から16歳までのお子さん130人の検査をしたところ、10人から甲状腺に変化が起きていることがわかりました」という。
福島から避難の130人検査
検査をしたのは長野県松本市のNPO法人「日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)」と信州大学付属病院。今年夏(2011年)に福島から避難して茅野市に滞在していた子どもたちのうち、希望者を対象に健康調査行ったところ、10人の子供の甲状腺機能に変化がみられたという。
「このうち、1人が甲状腺ホルモンの基準値を下回り、7人に甲状腺刺激ホルモンが基準値を上回っていました。甲状腺機能低下症と診断されたお子さんはいませんでしたが、いずれも経過観察が必要と診断されました。ほかに、2人のお子さんにサイログロブリンという甲状腺がんを発症した時の目安になる血中濃度が基準値をやや上回っていたそうです」
と小松は伝える。
司会の羽鳥慎一は話を継いでこう言う。
「旧ソ連のチェルノブイリ原発事故でも、事故から数年後に子供たちの甲状腺がんが急増したということですから、やはり福島の事故が何らかの影響を与えているのでしょう」
「経過を見守るしかないと…」
経過観察が必要といわれた母親が電話インタビューに応じた。母親は「大学病院から連絡をもらったときには目の前が真っ暗になりました。その後、専門の先生に診察してもらったが経過を見守るしかないと言われました」と言葉を詰まらせる。
コメンテーターの東ちづる(女優)「子供たちは原発を選べなかった。こんな理不尽な話があっていいのか」
福島県では今後約3年をかけて、県内の18歳以下の子供たち36万人の甲状腺検査をするという。子どもや親の心配を考えたら、国に協力させて3年もかけずにもっと早くやるべきではないのか。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト