<1年前のワイドショー通信簿>かなり以前から、親の死去を届けず年金を詐取するケースがあるのではないかということが指摘されていたが、1年前にとんでもない形で発覚した。東京・足立区で「生きていれば111歳という都内最高齢の男性」がミイラ化した状態で発見され、娘と孫らは生きているように装い男性に支給されていた年金915万円を受け取っていた。
慌てた各自治体が100歳以上の超高齢者のチェックを始めると、あちこちで所在不明者が続出。全国に約4万人いるとされてきた100歳以上の人口もかなり怪しいものであることがわかってきた。ところが、この「幻の高齢者」騒ぎはこれで終わらなかった。調べてみると、死亡届が出されないため、百数十年も生きてづけている国民があちこちにいたのだ。
国定忠治と同い年の男性
ワイドショーもこれにはたまげた。「東大阪に江戸時代生まれの149歳」(TBS系「朝ズバッ!」)、「龍馬に会っていたかもしれない『幻の江戸時代生まれ』各地で続々」(テレビ朝日系「スーパーモーニング」)と呆れ、スパモニのキャスター・鳥越俊太郎などは「そのうち200歳が出てくる」とジョークを飛ばしていたら、本当に長崎県壱岐市で200歳の男性が生きていることになっていた。国定忠治と同い年である。
こうなった原因は住民基本台帳は総務省、住民登録は自治体、戸籍は法務省という縦割り管理だった。その後、この縦割りが整備・整理されたという話は聞かないから、いまだに超々高齢者が「生存」しているのだろう。(テレビウォッチ編集部)