福島第二原発の体育館に、第一原発の作業員など数百人が寝袋などで雑魚寝している――などと聞いて、司会の小倉智昭は激高した。
「なにをためらって、そういうもの(ふとんなどの物資)を持って行かないのか。東電の幹部社員だっていくらでもいるでしょ。現地で若い人に過酷な労働を強いてるなら、自分たちが持って行けばいいじゃないかと。なんでそれができないの」
オグラによれば、食事も依然としてレトルト食品ばかりで、不十分らしい。「ふざけるんじゃない!、でしょ」とオグラはふたたび腹を立た。
「我々の命を救ってくれるかどうか、彼らにかかっているワケですから。なんとかしてあげてくださいよ、本当に」と、東電幹部かほかの誰かわからないが、オグラ以外の誰かに強く要請した。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト