福島県浪江町にあったため、東日本大震災・福島原発事故で避難した日本テレビ系「ザ!鉄腕!DASH!」の「ダッシュ村」はどうなってしまったのか。番組ファンは気をもんでいたが、4月17日(2011年)の放送で近況が伝えられた。村人の一人である「山口礼斗」が「今週のDASH村」でこう報告した。
「今、DASH村では一切の作業を中止している。 幸いなことに村の動物たちは、それぞれ安全な地に移動させる事が出来た。しかし、農作業など初心者の僕に優しくアドバイスをしてくれたり、初めて食べるような地元の山菜の漬物や出汁が良く染みた煮物などを差し入れしてくれたりと様々な面で村を日々支えて下さる近隣の方々は、みなバラバラになってしまった。みんなの行き先が分からず不安でいつも村の近隣に関するニュースが流れるとテレビに釘付けになってしまう。そして、先が見えず、いつ村に戻れるのか分からないモヤモヤした気持ちが日々募るばかりだった。そんな時、毎日のように送られてくる掲示板や『囲炉裏端』の書き込み。数々の言葉に励まされ、この困難な状況を乗り越えなければならないと心から感じられるようになった」
番犬の北登は礼斗の家でちょっと太り、ヤギとヒツジは群馬の「伊香保グリーン牧場」に移され、農業アドバイザーの三瓶明雄さんも退避生活を余儀なくされている。
福島原発は当面の事故処理に少なくとも9か月、最終的には10年単位の時間がかかるといわれ、「DASH村」再開もかなり先のことになりそうで、番組としてはそれまでの間、各地の農家やくらしの中の知恵などを出かけていって学ぶという内容に変更する。17日の放送では、愛知県扶桑町の守口大根の栽培農家に、リーダー城島茂と明雄さんらが出かけた。かつてダッシュ村でも栽培したことがあったが、本場もののように長く育てられなかったからだ。
番組のダッシュ村コーナーは「実地研修」という形で続く。(テレビウォッチ編集部)