基準値以下でもゼロではない
朝日は原発反対派の論客・広瀬隆氏が連載で、「福島第1原発から放出された大量の死の灰は、大地に降り積もり、雨で川に流れ込んで、農業用水や海を汚染していきます」と「食物連鎖」の恐ろしさを訴えている。
また、「原発汚染食品 本当に知りたいQ&A」では、岡山大学院の津田俊秀教授に「放射線による発がんへの影響は『この被曝量より少なければゼロ』ではなく、どんなに少なくとも人体への影響があるとして考えられています」といわせている。野菜や肉、魚に関しても、「これからも、食品を摂取して起こる内部被曝には、注意が必要です」(山口英昌美作大学大学院教授)とし、ただちに影響がなくても注意が必要だとする。
水道水については、「今の数値であれば、まったく心配するレベルにはない」(山下俊一長崎大学大学院教授)が、水道水から放射性物質を取り除くことは、煮沸しても浄水器でもダメだそうだ。
母乳に関しては、「放射性物質が母乳中に濃く出ることはない。半減期があるので、減っていきます。また、摂取基準内であれば慢性的に摂取しても、健康被害が出たという報告はありません」(神奈川県立こども医療センター新生児科大山牧子医師)というから、安心のようだ。しかしこれも、これ以上原発被害が拡大しないということが前提である。
テレビ、新聞の原発報道で一喜一憂している人は多いが、少し安心したいならポスト、新潮、万が一を考えて関西や国外避難を考えている人は文春、朝日を読むのがいいのかもしれない。