「子猫といって買ったのに、妊娠していた」
さらにとんでもないのは、「犬を注文したのに猫が来た」
ペットのネット販売を巡るトラブルが急増しているという。「スッキリ!!」はその実態を追った。
飼う側の安易さにも原因
2011年2月、劣悪な環境で猫を飼い、売っていたとして栃木県鹿沼市の動物取扱業者が登録取り消しの行政処分を受けた。その現場へ行くと、子ネコたちはゴミが散乱するプレハブに雑居していた。異様な臭いのする狭い空間で、多くの猫が病気にかかったり、栄養不良になったりしていた。
ネットのサイトには可愛い顔で写っていても、こうした状況を見れば、誰だって買うのを躊躇するだろう。この業者に対する苦情は全国に広がっており、被害者の会も結成されている。「血統書が送られてこない」「感染症で4日後に死んだ」といった被害もある。
国民生活センターのまとめでは、こうしたトラブルの相談件数は2000年には71件だったのに、09年には329件にも達している。
ネットのペット販売で最も大きな問題は「現物確認」、つまり相手と対面しないまま売買が成立するところだ。環境省動物愛護管理室はトラブル防止のために制度全体の見直しを検討している最中というが、購入する側にも「物でなく、命を預かるといことを忘れないでほしい」という心構えを求めている。
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生後2か月過ぎると『廃棄』
大阪では今年2月下旬、花博記念公園に高級猫が相次いで捨てられているのが見つかった。27匹が保護されたが、プレハブの猫と違い、毛並みもきれいで人に甘えることも知っている。アメリカンショートヘアという人気の猫だ。1匹10数万円するそうだ。しかし、その値がつくのは生後2か月くらいまでで、それを過ぎるとどんどん値下がりする。売れなくなって困った繁殖業者が捨てた可能性が高いという。
犬や猫は可愛い。しかし、売り買いの対象になると、人間の身勝手さが出る。犠牲になるのは可愛い小さな命だ。