民主党の「小沢問題」の決着がついに年を越すことになった。1週間前の菅直人首相と小沢一郎元代表の会談でも決まらず、昨日(2010年12月27日)の民主党役員会でも、「小沢氏が政治倫理審査会に出席しない場合、来年の通常国会までに政倫審で出席を求める議決をする」という方針を確認したにとどまった。そうした中、「とくだね!」は、この役員会終了後に交わされた菅と小沢に近い輿石東民主党参院議員会長との握手に注目した。
役員会会場から出てきた菅が先に出ていた輿石に近寄り、握手し、目で何かを語り、笑みを浮かべた。呼応するように輿石も表情を緩めた。ふたりのこのシーンは何を意味するのか。キャスターの笠井信輔が探る。
はたして仙谷が辞めるかどうか
その後の会見で首相は「通常国会が始まるまでにいかに強力な態勢をつくるか、ということをしっかり考えていかねばと思っている」と内閣改造を示唆する発言をした。笑顔の握手とこの発言の関連について、政治アナリストの伊藤惇夫は「内閣改造について、何らかのやりとりがあった可能性もある」との見方のようだ。
笠井が「伊藤さんは深くは言及されませんでしたが…。つまり、内閣改造によって、何か小沢グループに都合のいい状況が生まれると分かったから」ではないかと解説する。
司会の小倉智昭が疑問を呈する。
「でも、仙谷さん(由人官房長官)とか、はずす気があるんだろうか」
笠井もそう問われると、「そこなんですよねぇ。小沢さんは仙谷さんは絶対やめないぞと、昨日(12月27日)、飲みながら言っていたようです」と心許ない。
最後に、小倉が本日のコメンテーター、今年のノーベル賞を受賞した根岸英一米パデュー大学特別教授に、アメリカからご覧になって日本の政治はどうですかと聞く。
「平たく言って、トップが替わり過ぎる。アメリカの場合は4年の任期がある。その間ベストを尽くしてくれというわけだ。日本もある程度人気が下がっても、もう少し頑張ってみたらどうかという国民の支援があってもいいのでは」とノーベル賞学者は感想を述べた。
アメリカのオバマ大統領の支持率も下がっている。多事多難の来年、政治に方向性は見えてくるのか。