宮崎の口蹄疫対策で、畜産農家が種牛6頭の殺処分を拒否している問題で、山田農水相はきのう(13日)、東国原・宮崎県知事を呼び、地方自治法に基づく是正(殺処分をするよう)を指示したが、知事は応ぜず、話は平行線のままに終わった。
会談後、東国原知事は「国の頭は固い。臨機応変に考えなければいけない。6頭は目視検査ですが、感染していません。周囲14キロ以内に家畜はいません。蔓延の可能性はゼロといってもいい」と反発。山田大臣は「国家的危機管理に対する危機意識がなさ過ぎる。多くの人が泣きながら殺処分したのだから、そこは厳しくやってもらわないと。単にかわいそうだからと、認めるわけにはいかない」と強硬だ。
県があくまでも応じない場合、地方自治法の強制代執行で国が殺処分することになるという。
東国原知事「国の頭は固い」
国の方針に抵抗しているのは、高鍋町の畜産農家、薦田長久さん(72)。肥育の400頭の殺処分には同意したが、種牛6頭については殺処分前のワクチン接種を拒否した。
宮崎県のエース級の種牛は隔離・救済されたが、民間の種牛には救済措置がなかったとして、県に無償で譲渡する条件で6頭の救済を求めている。「復興するときに、農家のために役立てたい」と言う。
これを受けて、東国原知事は国に救済を打診していた。山田大臣は口蹄疫の発生時、副大臣として現地に入っていたのだが、この6頭をめぐって2人の間は完全にこじれてしまっていた。
きのうの会談でも、知事が嘆願書を渡そうとしたが、大臣は「ハイ、そこに置いて」と手に取ろうともしなかった。知事はそれ以前にブログで「副大臣だった方は(赤松前農水相)と一蓮托生、どうして連帯責任でお辞めにならなかったのか不思議」とまで書いていた。
元鳥取県知事の片山善博は「どちらにも理がある。殺処分は原則だが、例外を認めると、どうしてあの人だけと収拾がつかなくなる。こんな泥仕合している場合じゃない。宮崎には発生したという責任がある。口蹄疫封じ込めで協力しないと」という。
司会のみのもんた「大臣がやれといったら、結局そうなる?」
片山「そうです。冷たいようでも、国全体を考えたらそうなる。断固たる措置が必要です」
このトークの間、件の種牛の映像がずっと流れていた。かわいい顔してる。
片山「鳥取も種牛を作っている。それを全国に出しているんだが、これ見ていると、根拠はありませんが、何となく鳥取系の顔をしてますね」(笑い)
これでみのは見事ずっこけた。