<テレビウォッチ>民主党が進める「個所付け」の評判が芳しくないようだ。どこの公共事業にどれだけ予算をつけるかを示したものが「個所付け」。
「踏み絵の要素」
都道府県連の陳情を党本部の幹事長室で一元化し、それを政務三役などに上げて「個所付け」する。陳情を精査するのは幹事長室の主で、赤江珠緒は「小沢幹事長の切り札になるかもしれません」と言う。
陳情要望マニュアルには、民主党支持かどうか、選挙に協力的かどうかなどを記載する旨、注記されているようで、「踏み絵の要素が入っていると指摘する向きもある」(所太郎リポーター)。
既に出回っている「個所付け」表では、夏の参院選で民主党の苦戦が予想される地区に手厚く配分してあるという。
三反園訓(テレ朝コメンテーター)は「あまりに露骨で、やり過ぎと言う民主党議員もいる」と話す。
「なぜ選挙のために?」
番組コメンテーターの若一光司(作家)は、10年ほど前、鳩山由紀夫代表時代の民主党が、(個所付けは)省庁で決めるのではなく、国会の場で議論してコントロールすべきだと主張していたとし、「それがこういう状態になっている。このギャップは何なのか」と怒る。
ゲストの荻原博子(経済ジャーナリスト)も「私たちが民主党を選んだのは、集めた税金をムダに使わない、弱者の底上げをするという理念に共鳴したから。なぜ選挙のために使われるのか、怒りを覚える」と述べる。
「地方分権を進めた方がいい」(小木逸平)、「国会議員の数をもっと減らしていい」(赤江珠緒)、「(大阪府知事の)橋下さんの言うとおり」(三反園)が、番組の結論だった。