<テレビウォッチ>藤井財務相が1月5日、鳩山首相に辞任の意向を伝え、首相に判断を仰いだという。記者に理由を聞かれ大臣は「相当疲れたということですね」と。
だが、「疲れ」の本当の原因は小沢幹事長との関係悪化にあるとの声も……
もし財務大臣辞任となれば、1月18日から始まる通常国会では2009年度の第2次補正予算案、10年度予算案が最優先事項となるだけに、混乱は避けられない。
スタジオでは、まずキャスターのみのが「判断を仰がれた鳩山さんは誰に相談するのでしょうか?」。これに応えて片山善博・慶大教授(元鳥取県知事)が「小沢さんでしょうね」に、スタジオで笑いが走った。
もともとは小沢・藤井両人は仲がよかった。1993年に手を携えて自民党を離党し新生党を結成。以来、政界再編の中で小沢と共に歩み、「忠臣」とまで言われた。
それが、表面立ってぎくしゃくし始めたのは、昨2009年4月の政治献金問題で小沢代表の辞任を促すかのような発言してからとみられている。
昨年暮れには、財源確保のための暫定税率水準維持を巡ってさらに悪化したという。小沢幹事長の『重要要請』に対し、鳩山首相は一時、暫定税率の引き下げを藤井財務相に指示したが、小沢幹事長がこれに反発したことから、首相が急きょ税率維持に方向転換した。
この経緯を知る片山が次のように解説する。
「財務省のお役人たちがウラで小沢さんのところへ行って、暫定税率はそのままにしてくれという話を持っていった。藤井さんにしてみれば、部下にそういうことをされるのは嫌ですよね……」
もし辞任となれば次の財務大臣には誰が?? 名前が挙がっているのは、菅副総理兼国家戦略担当相、仙谷行政刷新相、それに野田財務副大臣の3人。
みのは「1番線が強いのはこの人」と言って菅副総理を指し、「その根拠は小沢さんの行くところに必ずいるから」。
しかし、片山は3人を外して意外な人物を推薦した。
「財務官僚は小沢さんの顔色をうかがうところがあり、3人のうちどれがなられても2元的になる。この際、小沢さんが内閣に入ってなられるのが与党と政府の一元化ができる。議院内閣制のもとではそれがいい」