<テレビウォッチ>過去最大の来2010年度予算案92兆2992億円が閣議決定された。鳩山首相は「『命を守る予算』と呼びたいと思います」と自画自賛するが、すべてが異例ずくめ。
キャスターのみのが「入りをはかって、出を制すと言いますが、どうなるんですか?」と取り上げた。
『歳入』を見ると、税収は37.4兆円で1983年以来の低水準。そのための穴埋めに、戦後初めて借金(国債発行)が税収を上回り過去最大の44.3兆円。埋蔵金(税外収入)の捻出も過去最大の10.6兆円となった。
その一方で、鳩山政権が掲げた予算の組み替えは進まず、税金のムダを洗い出す行政刷新会議の『事業仕分け』も不十分で、微々たる結果に終わった。
ガソリン税に暫定税率維持で財源確保に一役買い、公約違反と批判された小沢一郎民主党幹事長が次のように反論する。
「公務員制度改革、行制改革を大胆に実行しないと本当のムダを省くことはできないんです」「誰かが悪者にならなければならないなら、私が悪者になるのはいっこうに構わないんです」
来年以降に持ち越される形になった安定した財源の確保は、本当に大丈夫なのか。行き当たりばったりでは困る。
スタジオでは、「期待したいですけどね~」とキャスターのみの。これに末吉竹二郎(国際金融アナリスト)が次のように……
「ムダの削減の緒についたばかり。長い自民党政権のツケがここに出ているわけで、いきなり初年度で責任を問うのは酷と思う。ただ、国民に我慢を強いるのであれば、将来どこへ向かうのか、どうなるのかの目標を示してほしい。はっきり示せば国民も我慢すると思う」
鳩山政権は、難しい宿題ばかりを残して新しい年を迎えることになる。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト