<テレビウォッチ>どうやったら、モテる女になれるのか……
その問いに答えるために、書店にはいつの時代にも恋愛マニュアル本が平積みされている。最近では、書籍界での潮流に合わせた血液型による恋愛マニュアル本や、奥手な男性用に30歳からの恋のイロハがアニメキャラによって、図解されているもの、ちょっと欲張りに男とお金両方に愛される女になる方法など、趣向をこらしたもので溢れている。
購入時には、どうしても裏面にして店員さんに渡し必ずカバーもかけてもらう恋愛マニュアル本。恋のはじめにまずは1冊購入したものの、その恋が終わればまた新たな1冊に手を延ばしてしまう。恋愛マニュアル本を手にとる人は、そんなサイクルを繰り返してしまう。
恋は学習が出来ない。
それは学習しようとしないから? 失恋した場合、原因を追究しその後傾向と対策をすれば違うのだろうが、これがなかなか出来ないもの。
失敗した恋愛を省みると傷口に塩を塗りそうで終わった直後には直視できない。が、しばらくして立ち直ってくると、目先に囚われ意中の人に夢中になり過去の自分の失敗はどこへやら。このサイクルが繰り返され恋愛マニュアルに再び手を伸ばす。だが、そのサイクルを抜け出せる方法があるらしい。
「男友達から試せばいいのよ」
只今制作中の恋愛企画会議に恋愛カウンセラーの方をお招きした際、目からうろこの恋愛対策が飛び出した。「本に書かれた恋愛テクをすぐに意中の人に試すから失敗する。いい恋愛をしたければ、まずは廻りの男から試すこと」
その手があったか!! と私含め女性スタッフはニンマリ。かたや男性スタッフは口あんぐりだ。これにはちゃんと理由があり、男友達だと緊張せずテクにチャレンジできるから、練習するにはいい機会なんだそうだ。
そ、そんなことしていいんですか! と驚く私たちに対し、恋を勝ち取りたかったら、男友達との友情が壊滅状態にならない程度にそのぐらいの努力は惜しまないと言う。なるほど、これが恋だって学習が出来るってことか。
この話、離婚してもすぐにパートナーが出来たり再婚したりする女性は、周囲にいる男性をすべて異性として見ているからだ、と友人が指摘していた話とどこか似ている。恋愛強者の女性は、どこまでもどん欲なのだろうか……
帰宅後、キッチンに立ちながら会議を思い返し、ふと考えた。恋はまるで料理のようだ。初心者にはいきなり複雑なフランス料理は作れない。野菜炒めやカレーライス、肉じゃがあたりを作りながら、料理の基本を覚えていくように、男も手を出しやすいところから攻めていく。回数を重ねることで料理の腕は確実に上がる。恋愛も周りの男性に小出しにテクを試すことで学習が出来るのならば、お手軽な料理ばかり作っている私はお手軽な男にしか相手にされないのか? お手軽な付き合いが増えるのか……そうめんを茹でながら反省してしまった。
モジョっこ