<テレビウォッチ>記録的な豪雨に竜巻と、異常気象が続く日本列島。原因は一体何、そしてその影響は? 『得もり』で長谷川豊リポーターが取り上げた。
実は、冷夏で深刻なコメ不足をもたらした16年前の1993年夏によく似ているという。その根拠は……
海洋研究開発機構の羅京佳主任研究員によると「エルニーニョと負ダイポールモード現象の両方が同時発生した93年の冷夏の状況と今夏はよく似ている」と指摘する。
負ダイポールモード現象は、インドネシア沖の海面温度が高温になり、逆にインド洋の海面温度が低温になる現象。エルニーニョと同様に夏場に発生し、太平洋高気圧の勢力を弱め、梅雨前線が日本列島に留まりやすくなる。
しかも、同時発生によって太平洋高気圧の勢力をさらに弱め、冷夏が続き農作物への被害や水害が多発するという。
「16年前を覚えていますか」と長谷川、「この時にタイ米を初めて食べた人も多かったのでは?」と。番組は、その兆しが既に出ているという北海道・江別市を取材した。
そこには長雨と日照時間の不足だろうか、収穫間際の小麦が軒並み倒れる被害が。農家では「『赤かび』が出ており農協で厳しく選別されるので収入は少なくなる」と嘆く。
また水田でも低温と日照時間不足で稲の葉先が茶色になり、傷んでいるのが多い。
あとは8月の天候がどうなるか、運を天に任すしかなさそうだ。
文
モンブラン