<テレビウォッチ>5月29日から発売されから12日間、驚異のスピードで100万部突破した村上春樹の新作『1Q84』フィーバー。
今週初め増刷された分が書店に置かれているはずが、上巻はまたも売り切れ状態という。
書店では、過去の村上作品を店頭に並べてみたが、それも結構な売れ行き。さらにレコード店ではCDも売れているというシナジー効果も。
まだ読めない人にとっては「何故CDが?」となるが、『1Q84』の冒頭にその理由が……。
「タクシーのラジオは、FM放送のクラシック音楽番組を流していた。曲はヤナーチェックの『シンフォニエッタ』」
CDショップの特設コーナーには、盲目のピアニスト、辻井伸行の作品と並んで、あまりメジャーでないチェコ出身の作曲家、ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』が置かれ、「羽が生えた様に売れてます」(店員)という。
そこでリポートした大村正樹が「上下巻で3780円お財布的にどうかな? という人のために言える範囲で」とあらすじや主人公の概要を説明した。「表題のアルファベットの『Q』が、物語を読み解くカギになる」という。
で、キャスターの小倉が「今の大村の話を聞いて、読みたくなった?」と。
熱弁をふるっていた大村は「今のじゃダメということですか?」と開き直った。
これに小倉が「ボクは山崎豊子さんが最近出した本。これ1、2、3巻なんですよ。これ読んでからその次に(『1Q84』に)行こうかと……」。
まーそんなことは兎も角、既に読んだという福田和也(慶大教授)が次のような感想を。
「現代人の持つ見えない不安というものを正確に探り当てていると思う。いままでの村上作品と比べ非常にリーズナブルで読みやすい」