<テレビウォッチ>おととい(5月20日)東京・世田谷区議会で議長選挙が行われた。これまでの大場議長が、任期途中で「一身上の都合で」辞任したためだったが、これがとんでもないことになった。
まだ議長が辞任していない段階で、次の議長の名前と議長公印が押された文書が議場に配布されていたのだった。一部議員が、「不正だ」として追及したため投票は無効となり、きのう再投票になった。選挙の結果は2度とも、まさしく文書の名前の人が選ばれたのだが、これっていったい何なの?
文書を作った議会事務局は、「タイミングのミス。ちょっと早かった」としれっというが、実はわけがあった。議長は1年か2年で順繰りたらい回しが慣例なのだ。既に4月、与党最大の自民会派は総会で、次を川上和彦議員と決めていた。
同会派の山口幹事長は、「たらい回しというのは理解できない」ととぼけてみせたが、議長を辞任した当の大場やすのぶ議員は「2年で替わるというのは慣例か?」との問いに、「そう、私に限らず、ハイ」とあっさりと認めた。
さらに、「たらい回しがいいかは別にして、事実としては1年ごとに辞表を出して代わってきた。もし議長を辞めなかったら、自民党の会派から出されますよね」とまことに正直。
事実世田谷区では、初代から56代まで62年間、議長は「一身上の都合」で任期途中で辞任している。野党議員によると、理由は簡単。「議長報酬500万円、副議長300万円。税金の上にあぐらをかいた特権のたらい回し」という。
木場弘子が、「何が悪いのか、という感じが怖い」
立花裕人が、「世田谷だけかと思って23区に聞いたところ、20の区から回答があって、全部が1年ないし2年で交代している」
山口一臣は、「議長だと選挙で有利でしょうし、歳をとってからもらえる勲章もワンランク上がるかもしれない」
大谷昭宏が、「何とかの会ってのがあるでしょう。あれに呼ばれるのが、地方なんかでは名誉なんですよ」(あっはっはと赤江珠緒の声)
小木逸平が、「じゃあ500万円だけじゃなくて、名誉もみんなで分かち合おうということですか」
木場が、「もう住民を見てないってことですよ」
大谷が「地方へいくとね、議長になる人が酒を配ったとか肉を配ったとか、こんなことやってたら、地方の時代なんて無理ですよ」
赤江が「本当にがっかりですね」
しかし、彼らを選んだのはだれ? これが日本の現実。