ゴールデンウィーク最終日の夜。いつもの大学メンバーと渋谷に集合。
会社勤めの子は、日曜夕方のサザエさん症候群の2倍の寂しさが漂うと言い、主婦の子は夫の実家里帰りでクタクタ。仕事帰り組は、私含めていつものようにグッタリ状態。
「カ~ンパ~イ」グラスの音にもいつもの勢いはなく、カシマシ女たちも今宵ばかりは無口。静かだ。だって、疲れちゃってるんだも~んと、一同。
誰が最初に結婚するかな~?
その中でも、ひときわ疲れきっている子がひとり。彼女は1年間の交際を実らせてこのたび婚約。お相手の男性は3歳年下の会社の後輩。彼女が惚れこみ、彼氏に猛アプローチして見事ゲットし、この連休を利用して、お互いの両親の所へとあいさつに行ってきたばかりなのだ。
今回の食事会の目的は、彼女を囲んで、あいさつ回りの話を聞くことだった。姉妹で育った彼女が男兄弟の彼の実家へ行った時のカルチャーショックや、姑が娘となる自分を温かく歓迎してくれたのはうれしかったが、それ以上に2人とも緊張しどうしだったそうだ。そりゃ、疲れるわ……
学生時代から、私たち女6人の中で「誰が最初に結婚するかな~?」と、たわいもない話をしていた。そのうち1人は卒業後、学生時代から付き合っていた同級生と結婚。残された5人には、その後短期間交際で浮かれた時期はあったものの、シリアスな話は出てこず、つい2年ほど前まで女たちの妄想話は続いていた。当時、彼女は、「きっと私が1番遅くなると思うよ」と断言していた。私は結婚とは縁がなさそうと、言っていたのに……まさかの抜けがけだった。
大学女子メンバーの婚約を一通り祝杯したところで、話はよくぞ年下の彼が結婚する気になってくれたことに移っていった。
大学同級生でも、結婚をなかなか切り出せない男性は数人いる。彼らは口をそろえてこう言う。「まだ若い」「責任を持てるか自信がない」「周囲の既婚男性が幸せそうに見えない」なんと女々しい奴らなんだっ!!と女子一同憤慨。
このような男性心理は、当然女性サイドからも話が出てくる。「結婚」の二文字を口に出したとたん、男性と音信不通になった女性は、各々が数人知っていた。
さらには、結婚式1週間前で婚約破棄された従姉妹。結納を交わしたにも関わらず、男の浮気が発覚して婚約破棄の裁判までした女性。めでたく結婚したものの、第1子妊娠がキッカケで、かまってもらえなくなった夫が会社の女性と不倫し離婚を突き付けられた女性。結婚したとたん、態度が豹変し家庭にお金を一切入れなくなった夫と離婚調停中の女性などなど。出るわ出るわ、ちょいと耳をふさぎたくなるような現実の数々。
ゴールデンウィークの疲れはこの話でさらに助長されてしまったのは言うまでもない。
「この中で、誰が最初に離婚するかな~?」
将来、このような話だけはしたくないと思う夜であった。
モジョっこ