<テレビウォッチ> 7つ年下の妹を最後まで気づかい49歳に命を絶った元タレントの清水由貴子。その妹が姉と交わした最後の会話を初めて語った。
なぜ自ら命を絶ったのか? 疑問が残る自殺だったが、そこには『抱え込み介護』の悲劇が「根っこにあるんですよ……」(司会のみの)と。
取材キャスターの岡安弥生が、東京武蔵野市の自宅玄関前で妹にインタビュ―した。それによると……
父親の墓参りには、GW 明けに母姉妹の3人で行く予定だった。ところが急に姉が「どうしても今日行きたい」と言いだしたという。
「なぜ? と言ったのですが、姉は『ごめんね、急に決めちゃって』と言いながら異様にニコニコしていました。
前夜、温泉好きな姉が車いすで行ける温泉の雑誌を見ていたのを思い出し、温泉に寄って翌日2人で帰ってくると思っていたのです」。
「実は、自宅にも私あての遺書が見つかりました。『これからの第2の人生、幸せに頑張るように……』というようなことが書いてありました。
家を出る時すでに決めていたんだなと。一番そばにいた私が気付くのが遅かった。ごめんね、寂しかったろうなという気持ちです」
その姉は、「要介護5」という母親の介護について苦労を口のすることはなかったという。「協力して介護していたんですが、3度に1度は『お姉ちゃんに任せなさい』と」。
「姉は『他人さまに迷惑をかけるのは本当に申し訳ない』と絶えず言っていました」。
玄関前には、パンジーや野菊の色とりどりの花が咲き誇っているのが印象的だったが、「花が好きで姉は毎日のように手入れをしていました」という。
その妹が『抱え込み介護』について最後に次のように語った。「うちの姉の場合は悪い例なので、同じようなことは絶対に考えないでほしい」と。
スタジオでは、みのがこの『抱え込み介護』に「勤めを辞めて娘が24時間付きっ切りでやらねばいけない。パートで働く時間もない。年金も十分でない。行き詰るに決まっているじゃないですか。それが根っこなんですよ。皆さん、わかって下さい」と訴えた。
確かに、介護保険制度があるとはいうものの、急速な高齢化で施設が足りず、要介護者でも利用できず家族に依存しているケースが多いという。
そうした中で、要介護の高齢者に「早くあの世へ行ったらいいのに……」という雰囲気が醸成されていて、今回彼女がそれを敏感に感じ取り自ら命を絶ったとしたら実に寂しい。